「また一歩から、一緒にはじめよう 」 久慈ありすや灯みやこが繋ぐ三陸復興への取り組み


「笑顔をつなぐ、ずっと」

岩手県の宮古に行ってきたので東日本大震災で甚大な被害を受けた三陸とご当地キャラによる復興にまつわるお話を。





7月中旬、盛岡でウマPに車で回収してもらってやってきた三陸の拠点・宮古市。




三陸鉄道・宮古駅の入口には、「鉄道むすめ」のコミカライズを行ったMATSUDA98先生による久慈ありすと釜石まなの復興イラストが。

MATSUDA98先生は「ひだまりスケッチ」の蒼樹うめ先生と隣のサークルで出展してることが多いので「鉄道むすめ」を知らなくてもご存知の方も多いのではないでしょうか。三陸鉄道の運転士の久慈ありすと駅務係の釜石まなが手をつないでハートを抱え、真ん中には「また一歩から、一緒にはじめよう」というセリフが書かれており、三陸鉄道のスローガン「笑顔をつなぐ、ずっと」共々グッときます。





駅の売店では鉄道むすめのグッズが結構なウェイトを占めていました。




ブースには「鉄道むすめ」のキャラクタデザインをした宙花こより先生の色紙も。




久慈ありすと釜石まなのラベルが貼られたワイン・ナドーレ(赤白)まで。

久慈地方は日本一の山ぶどうの産地だとか。どちらも甘めで全然お酒が飲めないおこちゃまのかずぴーさんもおいしくいただけたのでオススメです。久慈ありすと釜石まなの「汁」が飲みたい人はどうぞ。






三陸鉄道開業25周年ポスターやらecoきっぷやら、特別住民票やら。

北リアス線と南リアス線の二路線を持つ三陸鉄道は、震災で線路や橋や駅など多大な被害が出て自力での復興は絶望的とされますが、そんな中でも「鉄道むすめ」のグッズは商魂たくましく、なぜかちょっと安心してしまいました。三陸鉄道オンラインショップでも買えるのでどうぞ。




久慈ありすイラストそのまんま南部せんべい。

このように水飴を塗っていただくそうです。




君はそうやってすぐ汚したがるな!






宮古駅から歩いて2、3分の魚元へ。

「駅弁ひとり旅」で主人公の大介がいちご弁当を買いに来る場所です。





なんかかわいいのがいる!




「みやこがんばってます!」

ANGEL★COMPANY宮古支部のキャラクタらしく、灯みやこ(あかりみやこ)をマスコットとして防犯や観光PRなど様々な地域社会貢献を行っているそうです。イラストは柚木ルリさんによるもの。久慈ありすとかは知ってたけど宮古では他にも灯みやこもがんばってたのか!

ウニを煮ると野イチゴっぽく見え、ウニとアワビのお吸い物「いちご煮」は宮古の郷土料理だそうで、ウニとアワビを用いた魚元のいちご弁当は京王駅弁大会で毎年トップ10入りを果たす名駅弁なんだそうです。残念ながら津波でアワビが船ごと流されてしまったそうで9月頃にならないと復活しないというお話でした。





いちご弁当が食べられないのは残念でしたが、魚元は駅弁以外にも魚を中心とした郷土料理を出すお店をやってるようだったので店内へ。

海のパイナップル・ホヤは岩手県産のがあるらしいので早速注文。食感はナマコっぽく、甘いような、しょっぱいような、臭みがあるような複雑な味わいで酒の肴によさそう。もう一品はマンボウの刺身。マンボウも三陸を象徴する魚みたいですね。




休日でもやってるランチメニューは750円でコストパフォーマンス最高。

入口には「割烹」って書いてあるし観光地の飯屋はお高いだろうと思って正直なところナメてました、ごめんなさい。




「駅弁ひとり旅」もあるし言うことなし!





そして浄土ヶ浜へ。

確かになんとなく極楽浄土っぽい!




海沿いの遊歩道は崩落しているところがありまだ通行止めのところも。

私たちが訪れた時はまだでしたが、遊覧船の一部が運行再開したようです。




東日本大震災の津波は昭和8年に起きた三陸津波の記念碑が倒してしまうほど。




かろうじて残った1960年のチリ地震津波の記念碑。




アイドルマスター2舞台探訪。

そもそも浄土ヶ浜へ来たのはこのためだったのです!




海の家やトイレは半壊しており、砂浜は元の形がさっぱりわからなくなって重機が忙しなく動いていましたが、岩や松はほとんど変わらない形を留めていたのに自然の力強さを感じたり。




ボールは友達!

というわけで、どういうわけかここまでサッカーボールを転がしてきたのでした。震災後サッカーボールを持ってきたのは我々が初めてに違いない。というかどうしてサッカーボールなんて持ってきたのよ、ウマPよ……。




いくつかある展望台から三陸の海を一望。

驚いたのは展望台近くに、山道にある駐車場であったあろう場所に仮設住宅が建設されていたこと。リアス式海岸でまとまった土地が少ないのが原因なんでしょうか。






海沿いを車で走ると瓦礫の撤去はだいたい終わっているものの、まだ「解体OK」などとペンキで塗られた家が残っていたり。

道に設置されていた真新しい自動販売機では、がんばろう東北缶が100円で売られていました。




宮古市役所。


宮古に津波が到達した時にテレビで映された河口付近の橋がここなのでしょうか。

まさか宮古市役所のすぐ近くだとは思いませんでした。市役所前の大きな交差点を除いて近くの信号は真っ黒なままでした。通りの家は津波の後が色濃く残りお店もとても再開できるような状態にないものばかりの中、ローソンはしっかりと営業していて人々の生活を支える大手チェーンの底力を感じたり。






久慈ありすや灯みやこなど宮古独自のキャラクタが東日本大震災からの復興を祈り人々の心を繋いでいく。そんな取り組みを実感することが出来た今回の宮古行きでした。

夏コミアイドルマスター2舞台探訪本「ろけます!Vol.1」の宮古のページでも同じことを書きましたが、東北が自分たちで立ち上がる真の復興を成し遂げるには、短期的には食料・物資や義援金を送ることも重要ですが、中長期的には経済活動を復活させないといけません。風評被害や自粛で東北への旅行需要が減る中だからこそ、可能な範囲で実際に観光してお金を落としていくのが重要ではないかと思います。といっても宮古なんかは広い岩手県の海沿いでアクセスもなかなか大変なので、まずは久慈ありすグッズを買うところから初めてみるのもいいかもいいんじゃないでしょうか。

復興の象徴として三陸鉄道が復活を果たし、久慈ありすが全線運転再開できる日を夢見て。

タイトルとURLをコピーしました