PSP「コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー」をフルコンプリートしたので感想を。
一部ネタバレを含みます。
前回の感想はこちら
概要
あらすじ:文化祭が終わった後の教室で怪談をして盛り上がる主人公の持田哲志たち。そこで「幸せのサチコさん」というおまじないに失敗し、子供の怨霊が襲いかかってくる天神小学校に飛ばされてしまう。天神小学校でかつて起こった事件の真相を探りながら脱出の糸口を見つけていく。
天神小学校は再び会えるかどうかもわからない閉鎖された多重空間と化しており、バラバラとなった9人は出会った仲間と協力し合いながら謎を解明したり危機を突破してきます。ドット絵で描かれたガイコツやら中身の飛び出した死体なんかがたくさん出てきたり、中にはかなり残酷なシーンもあります。とは言えドット絵では荒くて描写に限界があるわけですが、そこが想像力をかき立てられて怖さを増幅しているように思います。画面を暗くするタイミングや効果音もなかなかリアルですぐに引き込まれ、小学生の青白いドット絵の怨霊に追いかけられるだけで背筋が凍るような思いを何度も経験しました。
部屋を暗くしてイヤホンでプレイしたい
「コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー」は暗い廃校の中を探索するので全体的に画面が暗めです。昼間に電車の中でやっていたら全然画面が見えなかったので、外で遊ぶと細かい仕掛けに気がつきにくくなり先に進むのが難しくなることや、音声が一部バイノーラルなのを考えると家で部屋を暗くしてヘッドホンやイヤホンでプレイするのがもっとも楽しめると思います。古き良きシステム
元々RPGツクールのゲームだったこともあるためか、メッセージスキップやバックログといったここ最近のギャルゲで必須となっている要素はありません。各章のオープニングだけはスキップすることができます。セーブデータも各章で5つで、進め方によってはWrongEndしか見られないハマリ状態になるので、最悪各章の最初からやり直すことになります。なので5つのセーブデータをいかにして使いこなすかが重要になってきます(ちなみに同人では3つしかなかったそうで)。
エンディングや名刺をコンプリートしてもCGギャラリーやサウンドテストなどは出現しませんでした。例えばあゆみが無残に死んでるシーンのCGがふと見たくなってもゲームをやり直すしかないのでCGギャラリーくらいはあってもよかったんじゃないかと思います。ほとんどがグロ画像になりますけど。
読み込みに関して
プレイしてみて気になったのは、場所が切り替わった時にしばらく足止めを食らう、効果音が遅れて再生される、といった読み込みに関する問題点。特に効果音が遅れるのは演出としても問題があるのでちょっと残念でした。逆に考えると画面切り替え時に少し動けない時間があることで緊張感が生まれたり、遅れて再生される効果音にビビったりするシーンもあったりするのでこれはこれで。読み込みに失敗するのが原因なのか、たまにフリーズする現象が報告されていて、私も2回経験しました。PSP本体が後期のものほどなりにくいという声も聞きますが詳細不明なのでオカルトかもしれません。上記のようにセーブデータの数が限られるため、「コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー」で一番怖いのはフリーズと言えるでしょう!
無駄なパンチラが多い
基本的にはドット絵のキャラクタで進行していくものの頻繁にイベント絵が挿入されます。この一枚絵でシリアスなシーンにも関わらずぱんつが見えるシーンが多いんですよ。「油断したらしぬ」なんてパッケージ裏になんて書かれているのにそんなことされたら思わず気を抜いてしまうじゃないですか!それよりももっと過去の回想を増やしてその中でサービスシーンを出すことによってメリハリをつけた方がプレイヤーにとってもつかぬ間の休息としてよかったのではないかと思います。
あ、ドット絵のパンチラに関しては極上ですばらしいので目を凝らして見るべきですね。
青いスモックを着た哲志の妹である由香がとてもかわいらしく、特におしっこをめぐるイベントはドット絵も含めて必見でございます!まさに尿ゲーと呼ぶに相応しい内容になっています。
他には中の人的に「とある科学の超電磁砲」ペアもオススメ。
「コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー」のエンディングはWrongEndを含めるとかなりたくさんあって、トゥルーエンド以外のエンドを回収することによってそれぞれのキャラクタの性格や関係がわかってくるので、できればエキストラも含めて全部のエンドを見てほしいと思います。ミンゴスこと今井麻美さんがやってるあゆみなんかはだんだん嫌な子になってきて面白いです。
こうやって書き出してみるとマイナス面ばかり目立ってしまいましたが、不利点も多いもののフルコンプリートするまで寝食忘れるくらいハマって遊んだゲームも久々でしたので、今時のエロゲみたいにメッセージスキップやバックログ、セーブデータほぼ無限が当たり前という考えの人や、よほど怖いものがダメか怖いのもに動じない人以外は遊べるんじゃないかと思います。
いかにもRPGツクールで作りましたというテイストがPSPでもそのままになっているのはうれしく、古き良きRPGやアドベンチャー風味のホラーゲームを有名声優さんのボイス付きで遊べるのはよい時代になったものです。
逆に「コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー」をプレイ済みで第4回Aコンの「パレット」をやったことない人がいればこの機会にぜひ。こちらはホラーというよりはサスペンスになると思いますが音の使い方が秀逸です。
関連
・5pb.、PSP「コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー」公式サイト
・PSP「コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー」(Amazon)
この記事は5pb.が行うブログレビュー企画に参加して書いています。本企画への参加および記事掲載は無報酬です。
事実誤認の修正ならびに本文章の掲載以外、メーカーから記事の内容に対する関与は受けていません。