ダライアスバーストアナザークロニクルの専用筐体ができるまで 「シューティングゲームサイドVol.1」発売


シューティングゲームサイドVol.1(Amazon)


 レトロゲームから最新ゲームまで時代を超えるゲーム専門誌「ゲームサイド」。2010年8月号をもって惜しくも休刊してしまったあの「ゲームサイド」が、シューティング専門誌「シューティングゲームサイド」として帰ってきた!





 巻頭は2010年12月稼働予定の「ダライアスバーストアナザークロニクル」特集。「ダライアスバーストアナザークロニクル」のゼネラルプロデューサーの國澤仁氏とプロデューサーの針谷真氏のインタビューが掲載され、中には筐体デザインの変遷についても。



 開発段階の汎用筐体を2つつないだだけのラフが載ってて、「こちらのバージョンで製品化されなくてよかった!」と安堵。ダライアスと言えば、2画面以上とボディソニックだと思いますが、最初はボディソニックもヘッドホン端子もなかったものがだんだん豪華になっていたそうです。筐体が高価だとお店が導入しにくいのでコストについては今でも悩んでいるところだそうですが、それでも95万という100万を切る価格に抑えられたのはたいした物だと思います。

 アーケードゲームはこれまでずっと1プレイ3機固定だったのをプラス200円で残機無限にしたり、同時プレイを2人から4人まで増やしたりしたことになどついて、大昔のシューティングの文法をそのまま入れると今の時代に合わないため、受け入れられるために現在の仕様にしたそうです。ユーザーだけじゃなくて開発スタッフもみんなそれぞれ「俺のダライアス」を持っているのでプロジェクトメンバーで半ばケンカ状態になることもあるとか。それでも必要以上に伝統を守ろうとしてしまう「ダライアスの亡霊」に取り憑かれないよう創意工夫を凝らしているようですね。ミッション形式のクロニクルモードをみんなで進めてかつてゲームセンターにあったローカルなコミュニティを取り戻したいという意気込みもひしひしと伝わってきました。



 他にも、スペースインベーダーインフィニティジーン、ケイブモバイルコンテンツ部、グレフ、高橋名人、ベイシスケイプ、ライジング/エイティング、東方プロジェクトのZUN氏をはじめとする同人シューティング座談会などインタビュー記事が豊富。高橋名人なんていったい何回目のインタビューなんだろうと思ったら、キャラバンシューティングの取材は4回目だってちゃんと書いてあって、今までのインタビュー集めれば雑誌作れるよね、というやり取りはちょっと笑ってしまいました。

 インタビューはシューティングゲームの開発者に留まらず、ダライアスバーストやシルフィードのプラスチックキット化を行ったPLUMについても。PLUMは元々工業製品のプラスチックや金型を製造していた会社で、新規にホビー事業を立ち上げた時に参入する分野はどこがいいか、模索した結果がシューティングだったという話が興味深かったです。

 「ゲームサイド」ではこれまでもシューティングゲームの特集では「グラディウスの宇宙」や「ダライアスの深層」など気合いの入ったものが多かったですが、「シューティングゲームサイド」ではより密度の濃い内容で読み応え十分です。売れれば次もあるというお話なのでVol.2、Vol.3と何周目でもいってほしいと思います。





PR: うわっ……私の筐体、安すぎ…?
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