エア・インディアのボーイング787-8のビジネスクラスを利用したらフルフラットになる座席は最高だったが、サービスはちょっとヤバいんじゃないかというレベルだったのでその様子を紹介。
ANAの特典航空券で出した羽田→新千歳→バンコク/ホーチミン→シンガポール→デリー(目的地)→香港→成田のうち、今回はデリー(DEL)→香港(HKG)。
インドはとてもアドベンチャーな国だ。
入国するには事前にビザが必要だが、出国するのも面倒。まず入口で航空券の控えを見せないと空港に入ることすらできない。そもそもデリーのインディラ・ガンディー国際空港にたどり着く段階ですでにアドベンチャーだったのだがそれはまた別の機会に。
出国審査はビジネスクラスとファーストクラス用のレーンがあったが、審査員が1人しかおらず、他のレーンと速度が同じ。自分の番がきたらなぜか泊まったホテルの名前を聞かれて時間がかかった。入国時に記入した上で同じ質問したやろ、ボケが!
しかも、いったん出国してしまうとルピーを両替することは不可で免税店の支払いはなぜかUSDだ。
マジでインドなんなの。質の悪いRPGでもやってる気分になるのがインドだ。
そして、免税店エリアから搭乗ゲートまで早歩きで7分くらい歩く。
エア・インディア23:15デリー発香港&関西行きはなぜか出発1時間前に搭乗開始とチケットに書かれており、「どうせ嘘だろ」と思ったら本当に1時間前に「GATE OPEN」の表示が出たので慌ててラウンジから出た。
おい、まだ搭乗始まってねえぞ、ふざけんな!
しかし、45分前くらいには搭乗が始まったので他の航空会社よりは早めなのか?
機内持込手荷物にはこのような航空会社のタグをつけて手荷物検査後にスタンプを押してないとNG。チェックインカウンタではカメラにもタグをつけられた。そして、スタンプがないと手荷物検査からやり直しという罰ゲームが待っているそうなのだが、この時はスタンプを押し忘れてたけど完全スルーだったのでセーフ!セーフ!
この時は時間に余裕があったから最悪なんとかなったと思うけど、今思うとかなり危なかったな。
エア・インディアのボーイング787-8。
エア・インディアのビジネスクラスとご対面。
タイ国際航空のボーイング787は機内前方24席あったが、エア・インディアは2-2-2の配列で全18席しかなくプレミア感が高い!
最前列はモニタがなく収納式?
座席の間に可動式ライト。
座席の間にヘッドフォンと機内誌などが収納されている。
オットマン(足置き)の下は大小2つの荷物入れがあり、大きい方にはナップサックが収まった。
1リットルのペットボトルが配られるのは初めて。空間広いから気前よく1リットルでも置いとけ!って感じなのか。
座席間のテーブルとリクライニングパネル。
肘掛けの下に電源とUSBが1つずつ。
更に、シートコントローラと小物が置けそうな空間。
左上に潰れてるボタンが2つあるんだけど、大丈夫なのか、これ。
よく見たら座席のモケットも破れてて、エア・インディア本当に大丈夫なのだろうか。
毛布にはエア・インディアのロゴマーク「フライングスワン(飛ぶ白鳥)」がプリントされているが向きを間違えた。
収納テーブルは木目調で不足ない大きさ。
機内誌や非常口のピクトグラムが目立つ安全のしおり。
エア・インディアのルートマップだが半分くらいコードシェアの路線じゃないか。
ウェルカムドリンクはジュースで。
787仕様の安全ビデオ。ヒンドゥー語と英語で2回流れる。
新聞や雑誌のサービス。
そしてディナーの準備。
テーブルクロスはロゴマークが180度回転した状態で置かれたので、自社ロゴを正面に見せるという発想はインドにはないようだ。なお、後述のディナーの皿にプリントされたロゴマークは自分で手前に持ってきて撮影した。
汚れすぎだろ、やべえ!
インドカレーのシミが取りきれずに残ったのか、それとも金属のサビなのか不明だが、マジでエア・インディア大丈夫なのか……。
おつまみはピーナッツ、アーモンド、ミックスの3種類あって迷ってたら全部くれた。
なんか硫化水素の臭いするんだけど……。
ミックスを食べてみたら、玉子の腐った温泉の臭いみたいなのが漂い「なんだこりゃ」という感じ。
シャンパンやスパークリングワインはないらしく、高いのか安いのかよくわからない赤ワインをチョイス。
ディナーはメニュー表なしのワンプレートでチキンかベジタリアンかしか選べず強制的にインドカレー。
正確にはビリヤニだと思うが、もうインドカレー食いたくないんですが。
そして、サラダのサヤエンドウみたいなのを食べたら、どうも青唐辛子だったらしく、あまりの辛さに口の中に激痛が走り、眠気は吹き飛び、蚊に刺された跡が腫れ上がる勢いで、インドの洗礼を最後の最後まで受けるハメになり、エア・インディアやってくれるぜ!
ちなみに、黒い玉に見えるデザートはグラブジャムンという牛乳粉を揚げてシロップをかけたインドのお菓子らしいが、甘すぎて一個でギブアップ。
結局、市販のヨーグルトが一番うまかったぜ!
エコノミーシートはやっぱり3-3-3の配列。
トイレやベビーシート完備ながら、タイ国際航空やシンガポール航空みたいに花を飾るセンスはエア・インディアにはないようで。
エア・インディアのロゴ入りの洗浄液やクリームなど。
エア・インディアのロゴ入りハブラシ。
ビニールのポーチに入ってるので持ち帰って使えるかと思ったらファスナーが早速ぶっ壊れた!
あくまで使い捨てということね。
靴下とアイマスク。
アイマスクは縫製精度が雑すぎて左右非対称の鼻パット。
インドとエア・インディアは本当に期待を裏切らないな!
座席を水平のフルフラットにしてみた。
前述の通りビジネスクラスは18席しかなく、座席の配置が斜めでないまっすぐ配置のため足元まで広々としており、デコボコも少ない。横になってみると寝返りがうちやすく快適そのもの!いったんオットマンの上に乗れば通路側にも出やすいので窓側でも窮屈しなかった。
エア・インディア最高じゃん!
消灯はLEDでグリーンの照明になってた。
フルカラーLED照明の他、大きめの窓に電気シェード、地上に近い湿度や気圧など最新鋭機材ボーイング787の基本的な要素はエア・インディアでも当然そのまま。
香港を目指す。
目が覚めると着陸態勢に入る直前だった。
建設中で香港、珠海市、マカオを結ぶ港珠澳大橋が見えた。海底トンネルもあるのね。
香港国際空港に到着したエア・インディアのボーイング787-8。
座席周りのメンテナンスはクソだし、深夜に強制インドカレーで、客室乗務員さんの態度はよくていろいろ世話になったけど日系のようなきめ細かさはない。対して座席は非常によくてフライトは5時間5分しかなかったが短時間でもぐっすり寝られ、ソフトはクソだけどハードだけは一流の日本の家電みたいな感じ。
インドカレーはもう食べたくないが、フルフラット状態の座席だけはすばらしいのでインドカレー以外の選択肢がありそうな日本発だったらまた利用してみたい!関西香港間のみでも乗れるのでオススメ。
でも、インド発は青唐辛子に気をつけろ!