戦艦大和の水上特攻を生き抜いた駆逐艦涼月と冬月、柳が埋まる北九州市若松の軍艦防波堤 : さざなみ壊変

福岡県北九州市で駆逐艦柳、涼月、冬月が防波堤となった軍艦防波堤。正式名称は響灘沈艦護岸というそうで若松区響町の工業団地内の海沿いに残されている。

軍艦防波堤の桃型駆逐艦4番艦柳。

崩壊が進みコンクリートで補強されているが柳の艦体が今でも残されている。

はっきりとわかる艦首部分。

艦体中央付近。

艦尾方向

四角く区切られた艦の基礎部分がよく残っている。

駆逐艦柳の隣には軍艦防波堤の説明板。

更に新しく設置された駆逐艦「柳」・「涼月」・「冬月」の説明板。

涼月と冬月は、軽巡矢矧、駆逐艦磯風、浜風、雪風、朝霜、霞、初霜らと戦艦大和の海上特攻で沖縄へ向かう途中に起きた坊ノ岬沖海戦を生き抜き、戦後は賠償艦や解体を免れここで防波堤となった。

涼月と冬月は柳の先に並んでいるが、今では完全に地中に埋まってしまっている。

涼月と冬月が埋まっているあたりは北九州市港湾航空局の敷地となり立ち入りできない。

高塔山公園の北の端には軍艦防波堤三艦慰霊碑が建てられている。

手前左右の茶色い物体は駆逐艦柳の双繋柱(ボラード)で、艦を係留する際にロープを掛ける。

場所がわからず地元の人に聞いても知らないと言われたので探すのに苦労したが、現在はGoogle Mapsで検索できる。

ちなみに、慰霊碑は軍艦防波堤になった桃型ではなく、なぜか2代目となる松型駆逐艦柳となっている。

軍艦防波堤までのアクセス・行き方

若松駅。

軍艦防波堤へはバスが運行されているが工業団地のため平日しか走っていない。そのためJR九州の特急停車駅である戸畑駅からタクシーを使い、軍艦防波堤で5分くらい待ってもらい、高塔山公園まで送ってもらって5000円くらいだった。高塔山公園からは若松駅まで歩いて、福北ゆたか線を乗りつぶして折尾駅で特急に乗り換えた。

九州へはジェットスター・ジャパンの成田-福岡と熊本-成田を使ってアクセスし、JR九州のHAPPY BIRTHDAY KYUSHU PASSを使ってグリーン車を乗り回しながらアイモバiをやって、長良記念館に寄ったりしていた(2015年)。

軍艦防波堤は工業団地の端っこで、釣り客がいるのみで波の音が聞こえるだけの静かな場所だった。