香港国際空港から街中への移動はエアポートエクスプレスだと香港島まで円安の今だと2000円以上、A21などの空港バスも700円くらい。もっと安く便利にいろんなところへ行けるE系統のバスをまとめた。
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城巴(Citybus)のCityflyer
画像はBvehk912(Free Art License 1.3)
城巴が運行する空港バスのCityflyerはA10系統とA20系統があり、A10系統は香港島、A20系統は九龍半島へアクセスする。A◯◯の「A」は「Airport」の「A」と思われる。
旅行者がよく行く繁華街の旺角や安宿集合体である重慶大厦のある尖沙咀はメイン通りのネイザンロードを通るA21バスが使え、同じホンハム駅行きでもA20はネイザンロードを通らない。
停車駅が多いけど安いE系統バス
E11バスのマップ。
E系統のバスはChatGPTによると「airport Economy」の略らしい。路線図を見るとわかるのだが、E系統バスは空港付近で整備場や他の空港関連施設を各駅停車で回るためA系統のバスと比べて時間がかかる。社畜御用達なので「Employee」の「E」というわけだ。
しかし、現在のA系統バスは空港→街中の場合だと港珠澳大橋のバス停を経由するため10分くらい所要時間が伸びてしまいマジクソになったので、各駅停車のE系統でもあまり変わらなくなっている。また、この記事を読んでいる人は深夜早朝の限界便を使う人だと思うので、夜遅くに空港へ向かう場合は道が空いていて乗客も少ないのでE系統でも速く空港に着くことができる。香港の公共交通は日本と違って停車駅やバス停ごとに細かく時刻は設定されておらず、「◯分に1本くらい」といった感じで運行されるため、道が空いていたり客が少なければ短い所要時間で目的地に着ける。
料金の例としては、空港から香港島のノースポイントフェリーピアまでA11は執筆時点で41.9HKDかかるが、ほぼ同じルートを通る天后駅行きのE11は21.7HKDと約半額になる。A11とE11は香港島の中心部である中環や金鐘、国際展示場のある湾仔などへアクセスするのに使える。
Citybus - Cityflyer Route
https://search.kmb.hk/kmbwebsite/index.aspx?lang=en
Public Buses, To and From Airport - Hong Kong International Airport
香港島へ行くE11
E11バスは上にも書いたけど、天后駅行き。ノースポイントまでは行かないものの、上環、中環、金鐘、湾仔など香港島の主要ポイントへアクセスできる。
九龍の旺角へ行くE21
E20系統はA20系統と同じく九龍半島へアクセスする。
E21バスはA21と同じようなルートを通るが、旺角でネイザンロードから外れて奥運駅まで行ってしまう。電化製品や格安USBケーブルなどを売っている深水埗や繁華街の旺角が目的地であれば使うことができる。
九龍の東へ行くE22
E22は九龍半島の東側の藍田駅へ行く。黄大仙へ行く時にも便利。
展示場ビルの九龍湾国際展貿中心方面へ行く時に使えたものの閉鎖されて再開発中。インターコンチネンタルホテルグループIHGでステータスを持っている人は香港最安クラスのHoliday Inn Express Hong Kong Kowloon CBD2に泊まる時に使える。
佐敦とホンハムを経由するE23
E23は慈雲山行きで途中に佐敦とホンハム駅を経由する。
佐敦から尖沙咀や油麻地まで歩いて1kmくらいなのでこのあたりにホテルを取った時に使える。
荃湾線の北部へ行くE32
A30系統とE30系統のバスは新界西部へ行く。
E32は青衣を経由してMTRで赤色ラインの荃湾線の北の方を経由して葵芳駅方面へ行く。
この辺りは香港資本でそこそこ安くて新し目のホテルが多いので、ネイザンロードや香港島のホテルが高くて泊まれない時に重宝する。
屯門駅付近へ行くE33
空港方面と新界の端っこ屯門を結ぶ海底トンネルである屯門-チェクラプコク連絡道を通って屯門付近まで行くE33。
ライトレールトランジットに乗りたい時に使えそう。
元朗方面へ行くE36
E36は香港ヤクザで有名な元朗方面へ行く。
古い街並みの残る天水囲周辺へ行くのに使える。
元朗方面へ行くE37
E37はE36と似たようなエリアを通る。天水囲やカワセミが見られる香港湿地公園へ行くのに使える。
東鉄線の途中までへ行くE41
A40系統やE40系統は新界東部へ行く。
E41は深センの国境まで行けるMTR東鉄線の太和駅や大埔墟駅周辺へ行くため香港鉄路博物館へ行くのに使える。
沙田周辺までへ行くE42
E42は沙田駅周辺を通る。
沙田は日本の関東なら大宮、柏、所沢といった中核都市に相当し、周辺に住んでいる人たちで賑わうエリア。香港文化博物館へ行くのに使える。
ちなみに、A30系統とA40系統は観光客が多く使うA10系統やA20系統とは違って料金が最初から安いので、無理にE系統のバスを使うメリットはあまりない。A系統もE系統ものバスもGoogle Mapsでも路線検索に出てくるので利用しやすい。
バスを乗りこなせれば香港はもっと楽しい
香港に慣れないうちは、とりあえずMTRのエアポートエクスプレスやその他の地下鉄路線に乗ってしまいがちとなる。ホテルが香港島にあるならエアポートエクスプレスは便利なのだけど、九龍半島にあると乗り換えが必要になって面倒。それがバスなら香港の主要な場所にダイレクトで安くアクセスできる。MTRが通ってない場所やMTRでは遠回りになる場所へは二階建てバスやミニバスのネットワークが張り巡らされており、空港路線以外もバスを使いこなせるようになると速くて安くて楽しい。CityflyerやKMBのAndroidやiOSアプリをダウンロードしておくと、現在位置から近いバス停で利用できるバス路線の路線図やバス停到着予想時間を見ることができる。所要時間のかかるE10系統やE20系統はGoogle Mapsの路線検索ではあまり出てこないので、アプリをインストールしておくと便利かもしれない。