モモの匂いがするぞ――ッ!!
全「咲-Saki-」ファン待望の第7巻が発売し、長きに渡って繰り広げられた大将戦の終了を記念しまして舞台探訪に長野県へ行ってきました。
まずは番外編「つるがいでん」に出てきたモモの匂いがする公園へ!ヤングガンガンの増刊号に掲載されていたときは堂々の見開きカラーでしたが、単行本でもしっかりと残っていたのはうれしいですね。イヌでもないのに周りの空気の匂いをかいだだけでモモがいることを判別したワハハの能力はハンパないっす。実家の職業柄という話なのでワハハ家の家業はいったい何なのかという謎が深まります。
モモのいい匂いを胸一杯に吸い込むようにして巡りました。
この周辺は「咲-Saki-」舞台探訪-長野県内編-を参考にさせていただきました。
長野の一大観光地である善光寺周辺ながら人通りの多いところをちょっと外してあって、そこそこの田舎っぽさを出す咲-Saki-の世界観を作り込んでいくスタッフのこだわりを強く感じました。
お次は長野駅周辺へ。
駅前で本屋の平安堂が入っているビルに県予選の実況中継をモニタしていたスクリーンがあります。実際にはただ広告が貼ってあるだけなので驚きました。
駅裏には長丁場で繰り広げられた大将戦の時刻を表すために出てきたカットの時計台があります。
そして四校合同合宿会場へ!
こちらは長野県外に飛び出しまして岐阜県中津川市のクアリゾート湯舟沢。合宿と言えば遠くの温泉旅館!ということで少し遠めで県外ながら長野県との県境に近い中津川を部長がチョイスしたんでしょうか。飯田あたりでわりと近い清澄はともかく、長野周辺の鶴賀が中津川まで来るのはちょっと大変だったんじゃないかと思います。免許取り立てのワハハが左ハンドルのフォルクスワーゲンを運転する姿を想像したらだんたん怖くなってきました。
合宿場の裏側に湯舟沢川が流れているあたりにかじゅとモモが「一緒にいましょう先輩」とデートする場所になっています。2人だけでキャッキャウフフなのかと思っていたら、ワハハの話題が出た瞬間どこからともなくスッと登場するワハハはある意味モモよりもステルスなんじゃないでしょうか。
クアリゾート湯舟沢の温泉はヌルヌルの強い重曹泉で体中がほかほかになるので恵那の山々を眺めながら露天風呂につかって疲れと汗を流すことをオススメします。
クアリゾート湯舟沢から少し北に行ったところにある馬籠宿。こちらに第59局「豹変」の扉絵の場所があります。近代麻雀漫画生活のいのけんさんから指摘されて気がついたのですが、アニメの最終話で和とタコスが京太郎のお土産を買いに来るシーンもありましたね。中山道の宿場町であった馬籠宿は、緩い傾斜と石畳がずっと続く古い町並みには落ち着きがありこちらも大変よいところです。
・「咲-Saki-」の舞台探訪はホンマ宝探しだわ。 原作「咲-Saki-」第59局 in 馬籠宿
中津川と馬籠宿周辺はこちらのエントリでも扱っています。
最後は再び長野県に戻りまして松本市の長峰山。
県予選で初めての敗北を喫した衣が気なぐさみにやってきた展望台があります。松本駅から2駅、特急も一部停車する明科駅からタクシーで片道2000円ちょっとでした。標高933メートルで山頂近くに温泉レストハウスもあるので軽く登山してみるのもおもしろいと思います。
展望台からは北アルプスが一望できました。衣はさらっと腰掛けていますが下には何もないので実はかなり危ないですね。
奥にある奇妙なオブジェは高さ10メートルの「歴史の塔」だそうです。
実はこの日は午後から雲に覆われてあまりよい天気とは言えなかったのですが、陽が沈みかけるにつれて雲のグラデーションが非常にきれいに見えました。
「歴史の塔」は3つの輪っかを縦に組んだ形になっていて、下は「過去」、真ん中は「現在」、上は「未来」、をそれぞれ表しているんだそうです。脇に立てられていた石碑には、
過去がある英知がある
そこに輝く未来がある
と刻まれていました。
その異質すぎる体質のせいでずっと独りぼっちだった衣を咲が「特別」から解放してくれたことにより、透華たちと真の意味での友達、そして家族になれると悟った衣は輝く未来を手に入れることができたんじゃないかと思います。
もう壁はない――
天に地に
天に地に
希望があふれているみたいだ