Mitakon Lens Turbo Adapter
中国の中一光学(ZHONG YI OPTICAL)が発売したMitakon Lens Turbo Adapter [Canon FD to Sony NEX]を購入。これは縮小光学系内蔵マウントアダプタでソニーαEマウントに装着すると光を集約してフルサイズに近い画角で撮影可能な魔法のアダプタ。レンズマウントはペンタックスK、ニコンF、ミノルタMD/MC、コンタックスヤシカ、キヤノンFD、キヤノンEFのものが売られている。
緩衝材にくるまれただけで送ってくるんじゃないかと思ったらちゃんとした箱が。
価格は直販のMXcameraで198ドル、エアメールなら送料無料。支払いはペイパルのみで購入時のレートで20,960円。日本にも輸入してる業者があるけど25000円くらいするので直接買った方が安いしペイパル経由なので個人情報を渡す必要もない。2週間くらいで到着。ちゃんとしたウレタンのクッションに収まってて前後キャップが付属。
追記: 現在はAmazonで2万円以下で買えるようになった。
アダプタ内に縮小光学系のレンズがはめられている。
特に後玉が飛び出す感じなのでうっかり触れてしまわないように注意する必要がある。逆にMitakon Lens Turbo Adapterを取り付けた状態でレンズ交換する場合はセンサにホコリなどがつく心配がない。FDマウントではいったん赤点に合わせてレンズをあてがい、黄点まで回し、最後に押し込んでロックすると絞りが出るようになる。
大雑把に普通のマウントアダプタ(左)とLens Turbo(右)で撮ってみるとちゃんと広角に撮れている。
焦点距離は0.726倍になり、1.5倍のAPS-CのNEXではレンズの焦点距離が1.089倍に。50mmのレンズだと35mm換算54.45mmになる。
SLR Magic 35mm F1.7(左)とNew FD 50mm F1.4にLens Turboをかませると(右)、35mm換算52.5mm対54.45mmで若干35mm F1.7の方が広い。
これもかなり大雑把だけどSLR Magic 35mm F1.7(左)とNew FD 50mm F1.4 + Lens Turbo(右)だとLens Turboの方がボケが大きい。
New FD 50mm F1.4で普通のマウントアダプタでF1.4(左)とLens TurboでF1.4(右)。
Lens Turboの方が35mmフィルムに合わせたレンズをいっぱいまで使うので周辺光量の落ち込みが大きい。
普通のマウントアダプタでF1.4中央拡大
Lens TurboでF1.4中央拡大
Lens TurboでF1.4四隅拡大
四隅の右下は荒れてるけど元々のレンズがこうなのかイマイチわかりにくい。
New FD 50mm F1.4で普通のマウントアダプタでF8(左)とLens TurboでF8(右)。
普通のマウントアダプタでF8中央拡大
Lens TurboでF8中央拡大
F1.4では普通のマウントアダプタと比べると若干コントラストが落ちてる気がしたけど絞ればちゃんと締まってくる。
Lens TurboでF8四隅拡大
右下はまだ流れているのでこれくらいはLens Turboで四隅の画質が悪くなるけど、本当に四隅の四隅なのでほとんどは気にならない程度。あとは樽型の歪曲収差があるけど、これもNew FD 50mm F1.4の元々の歪曲がわからないのでどれくらいあるのか不明。
光源に向けると青色のゴーストが出る。
光源に向けて撮らないか、むしろこれを活かす構図を考えればよいだけなのでそれほど大きな問題ではないと思う。
New FD 50mm F1.4
TAMRON SP 90mm F2.5
先行しているMETABONESの「SPEED BOOSTER」は4万円くらいするし、そもそもまだFDマウントが出てなかったので、2万で買えるMitakon Lens Turbo Adapterに飛びついてみたらまずまずの光学性能だったので満足。野外でテストしたら2/3段くらいはシャッタースピードが上昇して暗闇に強くなった反面、晴天下ではNDフィルタつけないと解放で撮れないという問題も。
型落ちのNEX-3やNEX-5のボディなら中古1万以下でも買えるだろうし、New FD 50mm F1.4はハードオフで2000円で買ったものなので、Mitakon Lens Turbo Adapterと合わせて3万くらいでフルサイズの明るさが手に入るすばらしい時代が到来した。これでフルサイズNEXが登場するまで長く戦えそうな感じ。FD/ニコンFマウントアダプタを更にかませてニコンレンズも取り付けられるので、これまで集めたレンズがようやく本来の焦点距離に近い画角で撮れるようになってますます撮影が楽しくなりそう。