アニメ「咲-Saki-阿知賀編」の舞台探訪で麻雀発祥の地・中国へ行ってきた。
人民にまみれて万里の長城へ
アニメ「咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A」で第13話に相当するスペシャルエピソードに出てくる万里の長城も求めて中国へやってきた。
万里の長城の中でも北京から鉄道で簡単に行ける八達嶺長城へ向かったが、あまりにも有名すぎて土日は常にお盆の軽井沢くらい混雑し、まさに人民にまみれる感じで頂上を目指す。
全長21000kmの旅
咲-Saki-阿知賀編スペシャルエピソード告知&咲-Saki-全国編告知PV – YouTube
ロープウェイを降りると龍のごとくうねる石畳の道が眼前に広がり、しばらく下ると、松実宥お姉ちゃんが魔王でも倒しに行くと行った表情で一人石畳の上を歩くシーンに似た風景を発見しておもむろにシャッターを切る。
しかし、どうも微妙に細部が異なり、他の場所をいくつか回ってみたが完全に背景と一致しそうな場所がない。万里の長城は片方が弓矢や槍などで攻撃できるようスリットが空いていてそこは合わせることができるが、道のくねり方や奥の方に見える楼の形や窓の数などまで含めると合致しない。
八達嶺長城以外に観光地化されている場所も事前に画像を検索してみたがダメそうだった。原作では特に実在する風景を緻密に再現する咲-Saki-でもアニメではこんなこともあるのかもしれない。
いや、よく考えてみると、今回探索したのは全長21000kmある万里の長城のうちのほんの4kmにすぎない。残り20996kmをくまなく探索すればきっと同じ場所が見つかるはずである。
中国21000kmの旅は始まったばかりだ!
万里の長城が登場した理由
人民であふれる万里の長城。
咲-Saki-で海外が出てきたのは他に、龍門渕透華の家でモンサンミッシェルがあったと思うが、阿知賀編のアニメに万里の長城が登場したのはどういう意味があったのか。
秦の始皇帝に始まり明の時代に完成した全長21000kmの長城は、世界七不思議であり人類史上最大の建造物であるため中国4000年の歴史の象徴するものであり、そして中国が麻雀発祥の地であることを考えれば特に不思議な感じはしない。
魔王・咲に対抗するには万里の長城にでもあやからないと、とても勝ち目はないだろう。
万里の長城を訪問したのは4月で、周りをよく見ると満開の桜が出迎えてくれた。
これはまさに、穏乃や憧たちが暮らす吉野の桜そのものじゃないか!
万里の長城に吉野山を見た
山の斜面を覆い尽くすようにピンクに染めていく姿は、桜の名所として名高い奈良県吉野山の桜を彷彿させるものだった。
宥お姉ちゃんが「中国の吉野」で冷気を養い、魔王・咲をはじめとする全国の魑魅魍魎たちとの対決に備えると解釈すればこれ以上のものはないだろう。
という感じで、アニメ制作スタッフの意図は不明であるが、二次創作的ではあるものの自分なりに納得の行く解答を得ることができた。実際に場所を訪れてみて初めて結論を得ることができる、これこそ作品の舞台となった場所を訪れる舞台探訪の醍醐味というやつである。はるばる中国まで行って人民にまみれた甲斐があったな!
……まあ、万里の長城が出てくるのは、PVだけで製品ではなぜかカットされてるんだけどね。