神戸を結ぶ宮崎カーフェリー 1人個室一等S室「ファーストクラスと思ったら古い安ビジホやん!」


神戸と宮崎を結んで太平洋を航行する宮崎カーフェリーの1人個室一等S室をGo To Travelキャンペーンで利用。2022年春に新造船と入れ替えが予定されている年季の入ったみやざきエクスプレス・こうべエクスプレスの船内はいかに?


宮崎カーフェリーの外観・運行ダイヤ・料金


宮崎フェリーターミナルに接岸する、みやざきエクスプレス。

船首のあたりが「バコっ」と割れるフェリー好き!

ターミナルの北にある宮崎ポートパークから船を撮影しつつ乗り場にアクセスしようとしたら、トラックがたくさん行き来するエリアに阻まれて通れなさそうな雰囲気。「これはやってしまった!」と思って電話で問い合わせてみたら徒歩で通ってもいいらしいので、戻って大回りせずになんとかターミナル建物にたどり着くことができた。




志布志や大分のさんふらわあと比べると遊びの少ない塗装デザイン。

宮崎カーフェリーは大分県や福岡県より所要時間がかかるものの比較的使いやすい時刻になっている。
  • 宮崎港19:10→神戸港07:30(+1day)
  • 神戸港19:10(日曜のみ18:00)→宮崎港08:40(+1day)



  • 11000円: 二等大広間
  • 12800円: 二等寝台
  • 19800円: 一等個室(S、A、B)
  • 25300円: 特等個室
1人あたりの運賃は上記で、繁忙期は14~20%くらい割増となる。7日前までに予約する早割7だと15%前後の割引、早割7より少し高い4日前までのWeb割などもある。

Go To Travelキャンペーン適応で1人用一等S室は19800円が12870円となり、3000円の地域共通クーポンがもらえて実質9870円相当

兵庫県は京都、大阪、鳥取、岡山、徳島、香川と四国や山陰でも支払いできるので使い勝手よさそう。宮崎県だと大分、熊本、鹿児島となる。



宮崎フェリーターミナルの売店や待合室。

Go To Travelキャンペーンの地域共通クーポンはフェリー上で使えるものの、出発港では当然使えないのがもどかしい。



貨客混載の今どきな長距離フェリーでは、徒歩乗船の客が車両甲板に入れない導線になっていたりするものの、宮崎カーフェリーのみやざきエクスプレスはバブル崩壊後の1996年就役なせいか開いているドアから覗くことができた。



お船でこういうエスカレータ見ると、飛行甲板へ上がるアメリカ空母のエスカレータを彷彿させて盛り上がるな!



係留ロープを外す作業を見て宮崎港を出港!


船内設備


3階Bデッキ。

レストラン前には談笑できそうなスペース。



東洋水産のホットヌードル自販機、飲み物、アイスの自販機。

赤いきつねと緑のたぬきも縦長の容器なのが新鮮。



歯ブラシとひげそりの自販機。

一等でもひげそりはついてこないので忘れたら200円で買うしかない。



ゲームコーナー。ビデオゲームないから興味なし。



「あの頃、みんな宮崎をめざしたフェニックス ハネムーンの時代」

宮崎航路の歴史展示があり、こういうの大好き!



4階Aデッキ。



みやざきエクスプレスは古いけど大浴場も完備。



お湯と水はサーバーで無料で出すことができる。



製氷機は有料で、100円硬貨を入れると角氷が出てきて青いザルで受け取ってビニール袋に入れるというシステム。

こんなの初めて見た!



特等室と一等室は4階の自動ドアで仕切られているが、特に部外者を排除する仕組みはない。

船の設備が古いせいもあるけど、利用したことがある神戸大分と大阪志布志のさんふらわあと比べるとリゾート感は皆無で一般観光客は少なそうで寂しい感じ。


安ビジネスホテルみたいな一等S室


宮崎カーフェリー・みやざきエクスプレスの一等S室。



ベッドには花柄模様の掛け布団がなぜか細長く丸めた状態でセットされており、見つめるとじわじわくるものがある。



テレビ、お湯沸かし機、ヘアドライヤーなどビジネスホテルにありそうな備品は揃っている。

電源コンセントは机の壁に2つと、枕元のライトのところに1つあってスマートフォンなどたくさん持っているデジタルジャンキーでも満足できそう。



洗面台の辺りを見ると、きれいに整備されているものの古さがにじみ出ているような気がする。

感染対策なのか元から設置されていたのか不明ながら、使い捨て紙コップが多数セットされているのは地味にありがたい。



引き出しを開けると、茶筒に緑茶のパックが入っていた。



とてもロッカーっぽいクローゼットには浴衣、靴べら、洋服ブラシなどが入っている。



アメニティ袋には宮崎カーフェリーのロゴがちゃんと入っているが、使い捨て歯ブラシはちょっと安っぽい感じ。



浴衣がめっちゃほつれてる!

安ビジネスホテルだとこういう浴衣みたいなペラペラな寝間着あるよな!と思ったら、安ビジネスホテルでありがちな展開になって盛り上がる。



フロントで交換してもらったら色が変わった。



1人用の一等S室は宮崎カーフェリーの中でも10部屋しかないのでプレミアムな感じするけど、船内の内側で窓がないため携帯電話の電波がほとんど入らなかった。



Wi-Fiサービスもあるのだけど、宮崎発だと夜の一番使いたい21時から24時台が不通なので結局使う機会がなかった。



この古めかしい旅館っぽいルームキーホルダー最高じゃん!

ファーストクラスに相当する1人個室である一等S室。2018年新造さんふらわあ大阪-志布志に乗った後だと設備が古くて最初はがっかりしたけど、昭和っぽい安ビジネスホテルみたいな体験が船の上でできるのは今となってはとても貴重に思えてきた。2022年春には新造船が投入されてしまうので、この空気を味わえるのは残りあと僅か。

定価ではちょっと乗りたくないけど、Go To Travelキャンペーンを使って実質半額で乗れるなら大アリである!



二等寝台。

二段ベッドが並ぶ8人(窓なし)と12人(窓あり)の部屋が33室ある。掛け布団は毛布で、1人ずつ照明のところに電源コンセントや荷物を載せる棚がある。



二等室(大広間)。

微妙の古い感じの雑魚寝部屋でカーテンもいい味出してる。混雑してない時は座席指定されないらしいので高い部屋から埋まるGo To Travelキャンペーン中はあえてこちらを選択するのもありなのではと思った。

ただし、仕切りは枕元だけで充電できる電源コンセントはない。



他には、ツインベッドにバス・トイレもついてくる2人部屋の特等室が2室、2段ベッド×2と座敷がある4人部屋の一等室Aが5室、平屋ベッド4つで座敷は狭い一等室Bが12室ある。加湿器、カール・ドライヤー、全身鏡などのある女性向けの一等B室まいとりっぷルームというのも2室あるようだ。

Go To Travelキャンペーンにより高い部屋から埋まっていく感じで、二段寝台や雑魚寝部屋はガラガラなようだった。


閉鎖中のレストランと弁当


無人のレストラン。

新型コロナウイルスにより船内レストランのビュッフェ形式は休止中。好きな小鉢と弁当を選ぶ形式になっていたが、メイン料理は弁当しかないのでレストラン内で食べている人は1人もおらず。宮崎県だけにマンゴープリンもあったけどさすがに宮崎県産マンゴーは使っていないという話。



朝食はご飯とパンに加えて、おかずは魚の和食と肉卵の洋食から選べる方式。朝カレーもあるようだ。



夕食の弁当は1つ600円で比較的安く5~6種類くらいあった。

地域共通クーポン1000円と現金200円を足して弁当を2つ購入。レストランの朝食は割高に見えたので夕食の弁当を1つ残しておいて朝食べる作戦。冷蔵庫はないのでお腹痛くなっても自己責任である。


宮崎港・神戸港までのアクセス・行き方



川崎重工やハーバーランドなどが見えて神戸に到着!

宮崎カーフェリーは高松のジャンボフェリーと同じく神戸三宮フェリーターミナルに発着する。



神戸フェリーバス。

  • 神戸港発: 07:40
  • 三宮発(月~土): 17:20、17:50
  • 三宮発(日曜日): 16:45、17:20

三宮駅から神戸港のバスは所要10分。1.7kmくらいなのでバスに乗り遅れても最悪徒歩でなんとかなるだろう。



料金は210円だけど、船内のガチャポンで買うと200円になる。


宮崎港フェリーターミナル発着は、
  • 宮交シティ南宮崎駅17:35→宮崎駅17:50→宮崎港18:03
  • 宮崎港08:55→宮崎駅09:08→宮交シティ南宮崎駅09:23

宮崎駅発着が280円、宮交シティ南宮崎駅が370円。土日祝はシェラトン・グランデ・オーシャンリゾート17:15発というのもあるようだ。今回は宮崎神宮付近からイオン行きのバスに乗って徒歩で宮崎港に向かったためこれらのバスは利用しなかった。宮崎駅から宮崎港は徒歩だと3km以上あるけど歩けない距離ではない。



宮崎カーフェリーは豊後水道と瀬戸内海を通るものだと思いこんでいたら、実際は太平洋を航行していた。外海かつ船体が古いせいか寝ていると揺れが気になり、夜は東日本大震災の夢を見て「ハッ」と目が覚めたら船の中にいた!という体験となり、これはこれで忘れられない思い出になりそうだ。

大阪、神戸から大分、別府、新門司の他社航路と比べると宮崎は乗る機会少ないそうだけど新造船が竣工したらまた利用したみたい。
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