たった20ユーロでシャワー付き寝台個室に泊まれた国際夜行フェリーのシリヤ・エウロパ号でヘルシンキからタリンまで移動した。
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国際夜行フェリーがわずか20ユーロ!?
タリンク・シリヤ・ラインのWebサイトより。
北欧フィンランドの首都ヘルシンキとバルト三国エストニアの首都タリンは海で100kmほどしか離れておらず、フェリーで2~3時間で行ける。主な路線はタリンク・シリヤ・ライン(Tallink Silja Line)とヴァイキングライン(Viking Line)の2つあるようで、いろいろ調べていたら夕方18:30に出発して翌朝8時に到着する夜行フェリーシリヤ・エウロパ号は普通の高速船より安く、更にシャワー付き寝台個室に20ユーロで泊まれるようだったのでバグ運賃ではないかと半信半疑になりつつ購入してみた。
驚いたことにタリンク・シリヤ・ラインのWebサイトは日本語対応していて船内情報などを見ることもできた。
ヘルシンキのフェリーターミナルでPDFのQRコードとパスポートを見せたらチケットがもらえた!
Wi-Fiのアクセスポイント名とログインIDとパスワードが記載されており7、8、12デッキで利用できる。
とても快適だったシャワー付き寝台個室
20ユーロでシャワー付きのB2クラスキャビン
9階の自室に入ると、なかなか立派な部屋じゃないか!
上段は跳ね上げられ、下段はソファ状態でセットされていた。
20ユーロで安すぎるので写真詐欺を警戒していたら全くの杞憂だった。フェリーなので鉄道客車より空間は広く、北欧らしく木と白・黒・原色のデザインはとてもよい。
トイレとシャワーを備えたバスルーム。シャワーブースの巨大な水抜きヘラがめっちゃ邪魔以外は清潔そうでよかった。シャンプーとボディソープは兼用のものだったと思う。
しっかりとしたデスクや上着をかけるクローゼットブース、2段ベッドのハシゴがあった。
デスクにはCタイプ電源コンセントが2つあり、バスルーム沿いの壁にもう1つある。
上段を引き出してみたら布団、シーツ、バスタオルなどがセットされていた。
枕元に照明はあるものの電源コンセントやUSB充電ポートはない。
テレビのリモコンと免税品販売のカタログ。
テレビでは番組や天候情報などが見られる。
ああっー!!!!
Wi-Fiは7、8、12階でしか使えないことになっているので部屋にはほとんど届かず、窓がない内側の部屋のため携帯電話の電波も圏外だったが、それ以外はシャワーもちゃんと使えてとても快適に過ごせた。
他のクラスの個室
窓のある4人用個室のAクラス。色は青と赤系統の2種類あるようだ。
窓のない船内タイプ。ファミリー用?
デラックス個室。
出発まで船内を散歩して廊下から他の部屋を見せてもらった。この他にエグゼクティブスイートやガチ船底のCクラスもある。
私がチケットを購入した時は選択肢になかったような気がするのだが、寝台個室でなく自由席のチケットもあるようだった。
クルーズ船らしく豪華なシリヤ・エウロパ船内
サンデッキやサウナのある12フロア
シリヤ・エウロパ号出港!
船の後方にはヘリポートがあったけどこんな船初めて乗った気がする。
8ユーロで北欧名物のサウナ、というより銭湯?も入れる。
カフェブースとマッサージの待合室。
ゲーセンコーナー。2ユーロ硬貨でプレイできる。
有料でシアターや会議室もあるようだったけど閉鎖されていた。
免税店やレストランのある7、8フロア
国際フェリーなので免税店やカジノもある。
免税店とスーパーマーケットがあるので、レストランが高くて街中で買う余裕がなかった場合もある程度食料を揃えることができる。
タリンク・シリヤ・ラインのラベル入のミネラルウォーターが売られていたので買ってみた。
船内はガラガラなのにほとんどのレストランやカフェは意地で営業中!本当にかわいそうだった。
ビュッフェとセルフ方式のカフェ・レストラン。
フィンランドやエストニア料理があったら食べようと思ったものの、「これがフィンランド料理!エストニア料理!」的なものはないと言われたので、カフェのみの利用で日が沈むのを優雅に眺めていた。
船内の地図。
エグゼクティブスイートは展望デッキのある12階の1つ下の11階で、Cクラスは一番下の2階、ヘルシンキは7階から乗り降りしタリンは5階から乗り降りする。
このようにクルーズ船らしく船内はめちゃくちゃ豪華で、夜行で物流と旅客を行う日本の長距離フェリーより巨大で施設も充実しているので船内探検をするのは楽しかった。
船内で電子レンジを使う
船内に電子レンジはないか探してみたら7階のチルドレンプレイルームに付属してることに気がついた。
10-16時、18:30-22:00しか営業していないので翌朝は閉まっていた。
ヘルシンキのスーパーで買ったビガン用偽肉、半額だったインスタントのポテト、ヨーグルト。
ミートボールとマッシュポテトにコケモモのジャムの相性がよくめっちゃうまかった。
3.5時間でタリンに到着し翌朝まで船内待機
フェリーは3.5時間ほどでエストニアの首都タリンに到着!
夜に着いた時点で下船することは可能なようで、自由席の人と積み込んだ車はすぐに降りていったようだった。最初は洋上で朝まで待機してないと入港できないのかと思ったけどそんなわけはなかった。
朝8時まで寝台個室を満喫して下船!
タリンのDターミナル。
フィンランドとエストニアはEUかつシェンゲン内なので入国審査はなくワクチンパスポートのチェックもなかった。
フェリーターミナルまでのアクセス・行き方
ヘルシンキはウェスト・ハーバー・ターミナル1
ヘルシンキ中央駅前の路面電車停留所から7番線に乗車。
タリンク・シリヤ・ラインのヘルシンキ-タリンのシリヤ・エウロパ号はヘルシンキのウェスト・ハーバー・ターミナル1に発着する。
終点のLansiterm.T2駅ではなく、1つ手前のLansiterm. T1駅で降りてウェスト・ハーバー・ターミナル1に入る。
タリンのDターミナルから旧市街まで1.2km
ソ連海軍のタグボート蒸気船アドミラル。
シリヤ・エウロパ号はタリンのDターミナルに到着する。フェリーターミナルには2番バスが20分に1本くらい発着するが旧市街の東側を走るため利用しなかった。
DターミナルからすぐのショッピングモールNauticaに入っている大手スーパーRimiで買い物して、海に係留されている蒸気船アドミラルなどを見ながら1.2kmくらい歩いて、旧市街北の入口となる ふとっちょマルガレータとスール・ランナ門に向かった(海洋博物館も入っている)。
ヘルシンキは宿代が高いのでタリンに行こう!
ヘルシンキ元老院広場からヘルシンキ大聖堂を眺める。
タリン旧市街の街並み。
ヘルシンキからわずか20ユーロでシャワー付き寝台個室に寝泊まりできるのはホテル代の高い北欧では破格と言える。例えばJALコードシェアしているフィンランド航空でヘルシンキを訪問した際に、夜行でエストニアのタリンを訪問しまた夜行で戻ったとすると、タリンを日帰り観光して宿代を2泊分浮かせることができるのでとてもお得だ。チケット購入時は窓があって40ユーロのAクラスととても迷ったが、ネットが繋がりにくいのを犠牲にすれば豪華なクルーズ船の個室に20ユーロで泊まるという日本ではまずありえないネタができたので大満足。
ちなみに、スウェーデンのストックホルムとフィンランドのトゥルクを結ぶ昼便フェリーは寝台なしのデッキ滞在なら12ユーロ(Bクラスは45ユーロ)のようなので次の機会に利用してみたい。
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