SPY×FAMILY舞台探訪 ロイドは東国に潜入しているのに西側諸国ばかりで意味がわからん【イートン校】

SPY×FAMILYで主人公ロイドが潜入する東国オスタニアの首都バーリントンはヨーロッパ各国がモチーフとなっている。

イーデン校のモデルはイギリスのイートン校


SPY×FAMILYでアーニャが通うことになる名門イーデン校はイギリスのイートン校がモデルになっている。



地図下の中央やや左のオレンジ色の建物がイートン校。

ロンドンの西側にある近郊都市スラウ(Slough)駅までは行ったことがあるものの、イートン校は徒歩だと距離があるので訪問しなかったことを今更後悔。



2024年6月にイートン校を訪問した。

金曜日14時、16時の有料ツアーと、4つの無料博物館・美術館が開放される日曜日14:30-17:00に見学可能。日曜日はバスがなく、スラウ駅から2.7kmと中途半端な距離で、タクシーアプリUberもなかなか来てくれなかったためアクセスに注意する必要がある。ウィンザー城とセットで回るべき。

金曜日の有料ツアーの募集が締め切っていたため仕方なく日曜日に訪問したが、英国首相を輩出しまくる超金持ちでクソ頭がよくないと入れない超エリート男子校の片鱗を展示から見ることができた。少なくとも日曜日は博物館と建物の撮影は可能。


路面電車はオーストリアのウィーン



オスタニアの首都バーリントンを走る路面電車は恐らくオーストリアのウィーン市電がモデルと思われる。

赤と白の塗り分けは他にはドイツでも見られる。


ドイツ・ミュンヘン バイエルン国立歌劇場



SPY×FAMILY 第3話で登場したオペラハウスはドイツ南部のミュンヘンにあるバイエルン国立歌劇場



人物の彫刻は多少アレンジされているが建物外観はほぼそのままである。


フランス・パリ ルーブル美術館



アーニャが絵画や彫刻を見て教養を深める美術館はフランス・パリのルーブル美術館となっている。


イタリア・フィレンチェ「ウルビーノのヴィーナス」



裸婦の絵画はイタリア・フィレンチェのウフィツィ美術館所蔵のティツィアーノ・ヴェチェッリオ作「ウルビーノのヴィーナス」。

ウフィツィ美術館の前までなら行ったことあったのだが、コロナ前は常に混雑していたので残念ながら入ったことはない。


オストリアは東国なのに現実世界の西側諸国の建物しか出てこない


SPY×FAMILYの設定を見ると、西国(ウェスタリス WESTALIS)のスパイ・黄昏ことロイド・フォージャーが東人民共和国(東国、オスタニア OSTANIA)に潜入して活動することになっている。

しかし、東国オスタニアの首都バーリントンは上記の通りイギリス、ドイツ、オーストリア、イタリア、フランスなどがモチーフとなっている。

作中では東側に潜入工作しているのに、背景は現実世界の西側諸国しか出てこないため、見始めた当初はロイドは東と西どちらの人間でどちらの陣営に潜入しているのか混乱してしまった。

TVアニメSPY×FAMILYでは現在のところウェスタリスの都市が出てきていないのでなんとも言えないが、オストリアはどう考えても現実世界の東側諸国がモチーフなのに、風景は現実世界の西側諸国をモデルにしているので見る際に注意が必要である。

レーニン像、貧しそうな農村や工場、いかにも計画経済っぽい自動車などが描かれていないことは、SPY×FAMILYで唯一不満が残るポイントであろう。※以下後日追記

ドイツ ベルリン= フリードリヒ通り駅



SPY×FAMILYでオストニアにある駅はベルリン= フリードリヒ通り駅(Bahnhof Berlin Friedrichstrase)だとやっと気が付いた。

東西冷戦中、この駅は西ドイツや西ベルリンからの国際列車が東ベルリン(Ost-Berlin)に到着する国境駅となっていた。

SPY×FAMILYでロイドは西国ウェスタリスから東国オストニア(“Ost”ania)の首都バーリント(“Berlin”t)へ潜入するので、作中でこのベルリン= フリードリヒ通り駅が背景モデルとして登場したというわけだ。


イギリス・ロンドン キングスクロス駅



西国ウェスタリスから東国バーリントへ出発する蒸気機関車に乗り込むのは、おそらくイギリス・ロンドンのキングスクロス駅。

ヴォールトのアーチ天井を支える鉄骨の形状と丸い装飾が概ね一致するので、ハリー・ポッターの「9と4分の3番線」も存在するキングスクロス駅を参考に描かれた可能性は高い。


ハンガリー・ブダペストとトカイワイン

ブダペストのドナウ川・鎖橋・王宮


SPY×FAMILY第8話でヨルの弟ユーリくんが外交官の仕事で訪問したフーガリア(HUNGURIA)の首都オブダは、ハンガリーの首都ブダペスト

どこかで見たことあると思ったら、ドナウ川にかかるセーチェーニ鎖橋と国会議事堂を大幅にアレンジしたものだとわかった。




2023年9月にハンガリー・ブダペストを訪問し、国会議事堂やセーチェーニ鎖橋を撮影。


老舗レストラン カルパティア



時の皇后も通った老舗レストランのカルパティア(Kalpatia)カルパティア山脈が名前のモチーフかと思ったら、カールパーティア(Karpatia)というレストランが実在するようで、1877年創業だと「地球の歩き方」にも掲載されていた。建物外観はおそらく一致しない。※2023年9月に訪問し追記



シチューというのはハンガリー名物グヤーシュ(Gulyas)がモチーフだろうか?


貴腐ワインで有名なトカイワイン


ユーリがロイドに贈ったワインのTOKARは、ハンガリーのトカイ(Tokaj)地方で製造されるトカイワイン(Tokaji)がモデルのようだ。



各国の王族が愛する貴腐ワインが世界的に有名。ユーリくんが買ったワインは普通の赤ワインだが、貴腐ワイン以外のワインの名産地でもある。

ロイドには作り話でユーリが国家保安局SSSに所属していることがバレてしまったが、SPY×FAMILYではきちんと現実世界のハンガリーを調べて設定を作っていることがわかり好感が持てた。
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