2013年06月01日(土)

台湾で出回る駅弁ひとり旅のパクリ駅弁 なぜか憎めない感じ


「鐵路風味便當」

駅弁ひとり旅の表紙ほとんどそのまんま!


笹塚で弁当屋を営む大介が日本全国を旅しながら駅弁を食いまくる駅弁ひとり旅。日本を一周し、東北の被災地を応援しに行った後の駅弁ひとり旅 ザ・ワールド 台湾+沖縄編でついに海外の駅弁を求めて台湾に進出。



『なんだこりゃあ!?』(87ページ)

異国の地・台湾で大介が遭遇した謎の駅弁。これまでも「鹿児島よくばり弁当」のように駅弁ひとり旅とコラボレーションして大介の顔が印刷された駅弁が作中に登場していたものの、台湾のこの駅弁たちは無許可で勝手に作られたもののようで。

しかし『「駅弁ひとり旅」の単行本みたいなパッケージじゃない?』とのんきな顔で購入して食す姿に爆笑したと同時に、この駅弁を食べてみたい!と強く思ったので台湾コミケFancyFrontier21のついでに探してみることに。








台北から台湾の新幹線である台湾高鐵と在来線の台鉄を乗り継いで台鉄・新竹駅へ。

台北から台湾高鐵・新竹駅までは30分くらいの距離で、新竹は台湾のシリコンバレーとも言える場所で台湾のIT産業の中心地としてめざましい発展を遂げている。台鉄・新竹駅は日本統治時代の1913年に建てられ、台湾で現存する最古の駅舎で今年ちょうど100年駅舎となった。去年復元された東京駅の駅舎が1914年なのでなんと東京駅よりも古いのである。

日本ではこの時代の駅舎はほとんど見ることができないが、台湾では結構残っててよくぞ今まで大切に使って残してくれたものだと感心。



『ん~台湾の駅前って趣があっていいね~』(85ページ)





当時の写真と説明書きが展示されている。




新竹駅にはハイライフ(Hi-Life)というコンビニがあるらしいのだが、セブン-イレブンと新し目の寿司屋しか見つからない。駅員に聞いてみるとどうも閉店してしまったそうで。



例の駅弁はハイライフじゃないと買えないっぽいので、新竹駅近くのハイライフに行ってみたけどやっぱり見つからず。せっかく台湾まで来たのにもう手に入らないのかもしれないと、目測が外れて困ってしまった。



台湾では駅弁がかなりブームになっているようで、駅のキオスクのようなところはもちろん、鉄道駅とは離れたコンビニでもたくさん売られていて、台湾の有名駅弁のある地名が入っているものも多い。



765プロ台湾支部の人たちに案内してもらった台湾の電気街・光華商場。

後で調べて知ったことだけど、台湾のコンビニは、セブン-イレブン、ファミリーマート、OK(日本のサークルK)、ハイライフの四大チェーンがあって、ハイライフは唯一台湾の資本のコンビニ。結局、新竹では見つからずガッカリしたけど、ハイライフが台湾の大手コンビニであることに気がついたので、もしかしたら台北にもあるかもとハイライフを見つけ次第捜索してみることに。




あっ!



あったああああああ!!

赤字のタイトルに駅弁と鉄道の写真。そして中年太りのおっさん。

台湾のハイライフで売られていた「鐵路風味便當」は駅弁ひとり旅の表紙のデザインと酷似してて、大介にいたっては、髪の毛がオールバックで、チェックのシャツにナップサックを背負っているところまで再現されてる。違うところを挙げると、ヒゲの形状が若干違い顔がそれほど丸くないけど、ここまで似せなくてもいいのにというくらいソックリ。



ちなみに、「鐵路風味便當」に出ていた車両はシマシマが特徴のEMU1200で、特急にあたる自強号に使われている。




「鐵路風味便當」は駅弁ひとり旅だとページ一番右の弁当で、フライドチキン、辛メンマ、腸詰などの具が乗ってて、違いは卵焼きが乗っていないくらいでほとんど同じ。真ん中と左の「鐵路雙亨便當」「鐵路雙垪便當」は今回の旅では見つからず。

台湾の料理には八角という香辛料がよく用いられ街中から漂ってくるのだが、「鐵路風味便當」からもまるでお香のような独特の匂いが胸いっぱいに広がる。

台湾の人は冷たい食べ物を嫌うので駅弁であっても温かく、冷たい弁当でもおいしく食べられるように工夫されている日本の駅弁と違って戸惑うけど、御飯の上にいろいろなおかずが乗ってて箸がどんどん進む。

値段は65元で訪問時の相場で200円くらい。日本の駅弁と比べるとかなり安いけどこれで十分お腹いっぱいになる。


ただし、駅弁ひとり旅に出てきた弁当のどれともパッケージイラストが違ったので、いったい何種類くらいバリエーションがあるのか気になるところ。


駅弁ひとり旅のあとがきには明らかなる著作権侵害と書かれていたけど、作中では笑って取り上げるような感じで扱われていたハイライフの「鐵路風味便當」。台湾編は日本で出たばかりだったのでまだだったけど、駅弁ひとり旅は「鐵路便當之旅」という名前で翻訳されて台湾でも出版されている。本当のところはよくわからないけど、単なるパクリというよりはなんとなく日本の同人の二次創作っぽい敬意を感じるような気がしてどこか憎めない感じだった。

実際に異国の地で日本の駅弁文化が根付いているのを目にするのはとても親近感が湧くもので、値段が安くてうまい台湾料理は駅弁でも違わず手軽に台湾の味と食文化を楽しむことができる。今回の旅で完全に台湾にハマってしまい、もうすでに次の航空券を予約してしまったくらいなので、ぜひ一度台湾の駅弁を求めて訪れてみてほしい。

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