B787-8
部品の35%が日本のメーカーで準国産機とまでもてはやされるも、バッテリなどのトラブルで何かと騒がせる次世代航空機のボーイング787型機。日本の国内線でもすっかりよく見かけるようになったが、ドイツに行くときに性能の真価が問われる長距離国際線で利用する機会があったので従来の航空機よりどれだけ快適になったのか紹介。
B787の快適な機内で欧米へ
ANAのFixed Back Shellスタイルという新シート。
成田–ミュンヘン線に投入されるようになったB787の座席は横2-4-2の8列で、ド真ん中の席は少し隙間が開いて肘掛けもあるので空間に余裕がある。
前後のシート間は34インチ(86センチ)で従来より7.5センチ拡大。3段階のフットレストも。リクライニングは後ろに倒れず座面が前に出るタイプで、後ろの人を気にしなくてよい反面、リクライニングすると座席間の広さがスポイルされて隣の人も出にくくなってしまう。このシートはB777-300ERや新造B767などにも導入されている。
10.6インチのタッチパネル式モニタ。
機内プログラムで2014年1月の「Game Music Selection」はZUNTATA特集。ダライアスやナイトストライカーの曲で出国直後からテンション上がりまくる!
各席に電源やUSBケーブル、専用ケーブルを借りてiPhoneの曲を流すこともできる。
機内誌などを入れるシートポケットと固定している部分が思いっきり剥がれてるけど大丈夫なのだろうか。
テーブルも大きめでThinkpad X220の隣におやつを置く余裕がある。
ANA B787のトランプとモデルもらった!
前に撮った写真で更新用の記事書いてたら「飛行機お好きなんですか?」と客室乗務員さんに話しかけられて完全にマークされてしまった。
紫山芋や豆腐など妙に健康志向の夕食。
いかにも洋食という感じの朝食。
B787といえばやはりウォシュレット付きのトイレ。特に機内中央にあるトイレは車椅子対応でかなり広い。窓側だと窓がついてる部屋もあるのだが撮るの忘れた。
男性が便座を上げて用をたした後に女性が気が付かず便器にハマるトラブルを防ぐためなのか、流すと自動的にバーが出てきて便座と蓋を閉める仕組みになってて、たったそれだけのことなのだが妙に感動してしまった。
実はこの年までウォシュレット童貞でしてね。
温水が飛び出してくるのがなんか怖くて一度も使ったことなかったウォシュレットを恐る恐る試してみたらかなり快適だということがわかって日本に生まれてよかったと実感。むしろB787に後ろの初めてを奪われるまで取っておいてよかった。
ANAはロンチカスタマーとしてB787にウォシュレットを導入する際に日本以外ではあまり普及してないので説得するのに苦労したとか。
フルカラーLEDで様々な色になる天井の照明。天井が開放的で荷物棚も大型機並。
B787ではカーボン素材を使うことによって強度が増した分大きくなった窓からはしなる独特の翼が見える。
ミュンヘン国際空港に到着。
ここまで違う!プレミアムエコノミーのある詰め込み型B787
帰りはフランクフルトから。
フランクフルト–羽田は最近導入されたB787が使われていてプレミアムエコノミーが導入されている。
往路のB787は全158席だったが、復路ではエコノミーよりスペースを取るプレミアムエコノミーがあるにも関わらずなぜか169席に増えている。
どうやったのかというと、
エコノミーの座席を2-4-2の横8列から3-3-3の横9列に増やして詰め込んだのだ。これにより狭くなっただけでなく、通路側でも窓側でもない真ん中の席が大幅に増えている。
しかもシートはFixed Back Shellではなくリクライニングは従来の方式で、34インチに増やしたシートピッチを31インチに戻して更に詰め込むという驚きの方法が取られている。10.1インチあったモニタも9インチにグレードダウン。国内線では横9列配置だし短中距離国際線ならともかく長距離の欧米路線でこれはきつそう。同じB787でもここまで違うのだから機材調整中でどっちになるかわからない場合はハラハラさせられるだろう。
ただし足元が広くなるようなデザインになっているので従来の航空機とシートピッチが同じでも多少空間は広くなっている。
後方は座席が減っており、30Aと31A座席は窓側かつ通路に出られるボーナス席になっている。機材が確定した時点ではこの座席は隣の30C、31Cも含めて埋まっていたので人気席。
ビジネスクラスはフルフラットになるスタッガード配置だがまだ御縁がないので。
ビーフと野菜カレーを選んだら前菜のサーモンがなかなか。
きのこのおかゆ。
なんとなく「名探偵コナン 絶海の探偵」を見てみたら舞鶴港のイージス艦が舞台とかこんなの見るしかないだろ。
最近の名探偵コナンはこんなマニアックなチョイスやってんのね。
30分くらい遅延して早朝の羽田に到着。
新シートで広く電源もついているしトイレも快適。気圧や湿度も従来の航空機と比べると地上に近く、マスクなしでものどがやられず、耳がツンとなりにくいのが地味ありがたい。燃費の改善したエンジンで機内の騒音も気持ち少なく、他には乱気流などの揺れる兆候を感知して揺れを補正する機能があり大型機に負けない安定性があるとか。ニュースだとトラブルばかりが目立ってしまうが、実際に乗ってみるとかなり安定して快適に過ごせるようになっており長距離路線は毎回これで行きたいくらいで、次世代航空機に偽りはなくとにかくワクワクできる機材になっていた。
特にANAのフランクフルト線は深夜早朝便で乗り継ぎで午前中にヨーロッパの至るところに到達できるのが便利なので、ANA×B787は機会があればガンガン利用していきたい。ただし長距離国際線のB787は2種類あることには要注意。
・特典航空券でB787 ANAビジネスクレードルにインボラきた!
ビジネスクラスやフルカラーLEDで虹色に光る天井や窓の5段階に変化するブラインドはビジネスクレードルの記事へ。
追記:
・787-8との違いは?ANA B787-9プレミアムエコノミーで行くジャカルタ
・座席最高!サービス最低!エア・インディアのB787ビジネスクラスがヤバイ
ANAの787-9や他社のビジネスクラス。