ラブライブ!サンシャイン!!最終話で沸騰したラブライバー&沼津市内浦がすごい!そして時代の変化をしみじみと感じた


徐々に涼しく過ごしやすくなる中で番組改編期が到来し、「ラブライブ!サンシャイン!!」第1期の放送が終了。最終話が放送された2016年9月24日の翌日9月25日、サンシャイン!!の舞台である沼津市内浦地区を訪問し、ラブライバーで沸く現地と町おこしの様子を見てきた。


沼津駅ベルマート のっぽパン



ベルマート沼津

沼津駅南口に出ると、駅の売店からいきなり「ラブライブ!サンシャイン!!」の絵が現れてビビる。



『TVアニメ第7話「TOKYO」にのっぽが登場しました!』

キリンのイラストが入った細長い「のっぽパン」は、バンデロールが製造する静岡県民のソウルフードらしい。「ラブライブ!サンシャイン!!」の作中に出てくるということで、2016年9月13日からタイアップのっぽパンの販売まで始まった。



「ラブライブ!サンシャイン!!」作中で購入する元祖クリームと、タイアップ商品の塩キャラメルを買ってみた。

食べてみたら「なんだこれ、パン生地パサついてんじゃねえか!」と思ったけど、中のクリームと一緒だとちょうどいい感じになるのかな。


沼津駅東海バス8番バス停


沼津駅東海バス8番バス停

「ラブライブ!サンシャイン!!」の主だった舞台となる内浦地区に向かうのは、沼津駅前にあるバスターミナルで東海バス8番バス停から。バス停にはこのようにわかりやすくイラストが掲示されている。



ここだけオーラがすごくて逃げ帰りそうになった。

なお、あわしまマリンパーク伊豆三津シーパラダイスで似た施設が2つあるので注意!両方とも作中に出てくるのでどっちも行けばいいんだろうけど。



何の変哲もない バス車内ですが、



東海バスオリジナルグッズの広告が。

意外と商魂たくましかった東海バス。内浦で降りるバス停まで片道740円だったので1000円で1100円分使える回数券を車内で購入。


内浦湾


「ラブライブ!サンシャイン!!」のホットスポット内浦に到着。



松月

「ラブライブ!サンシャイン!!」第6話に登場したお菓子屋さんのモデルで、このように行列になっていた。



三津海水浴場

キービジュアルの場所だけに、たくさんのラブライバーが並んだり海に入って写真を撮っているのが印象的だった。カップルでキャッキャウフフしてるラブライバーもいて羨ましいなあ。


街全体がラブライブ!一色




こんな感じで内浦では作中に直接登場しない商店でもこのように「ラブライブ!サンシャイン!!」のポスターが掲示されて街並みも異様な雰囲気を醸し出していた。





海鮮丼をいただいたお店では店内もフィギュアやティッシュ箱までラブライブ!に染まっていた。



手描き!手描き!娘さんが描いたのかな?


安田屋旅館


安田屋旅館。

高海千歌の実家が旅館で、安田屋旅館はそのモデルになっている。





ちょっと野暮用で訪問させていただいたのだが、中は交流ノートやグッズなどがたくさん。




ラウンジ御伽草子では20:30~22:30まで2000円でフリードリンクのファン交流会を開催しているとか。



東海バスのラッピングティッシュケースこれか!

「ラブライブ!サンシャイン!!」最終話が放送される9月24日夜は安田屋旅館にラブライバーが集結し、東京のテレビ映らないので旅館と交渉の末、BSアンテナを自前で持ち込んでの鑑賞会が盛大に開催されたそうで。


内浦に集結したラッピングカー








三津海水浴場を臨む駐車場を貸し切って34台のラブライブ!ラッピングカーが集結するラブライバー主催のイベントが開催。

主催の方は愛知県の尾張小牧ナンバーだったけど、秋葉原があまりにも遠いので転職して川崎に引っ越したという行動力ある方で、沼津も近くなって充実した生活を送ってそうだった。


あわしまマリンパークのラッピング船


昼食の店で割引券をもらったので、あわしまマリンパークへ。チケットの裏もサンシャイン!!仕様。



内浦にある離島・淡島(あわしま)に造成されたテーマパークまで船で往復。







「ラブライブ!サンシャイン!!」ラッピングに加えて声優さんのサインも至る所に書かれて賑やか。


あわしまマリンパーク内を舞台探訪しよう


つればしのリジス氏が冬コミの舞台探訪同人誌用の取材に来ており、淡島のカットを回収する作業に付き合うことになったので早速桟橋から。



タブレットとカメラ並べて撮ってる風景って実に怪しいな。



頂上にある淡島神社を目指す階段で立ち止まり、このように複数のカットを回収。

他のラブライバーは気にもとめず登っていくため、何やってるんだ感が。

逆に俺たちからすると、「なんでみんなここで写真撮らないんだ!」って感じになるんだけどね。



ロックテラス

頂上への道を逸れたところにあるロックテラスも「ラブライブ!サンシャイン!!」に登場するのでしっかり回収しておきましょう。



「このカットここじゃねえの?」
「再現度低いな、チッ」

このようにアニメ背景の再現度の低さに舌打ちしながら次々と回収していきます。



頂上の社殿に到達。

ここはラブライバーが次々と訪れる場所なため、人がいなくなった無人のタイミングで写真を撮ることが困難な場所となっている。

粘り強く待ち続けるが人が途切れることはなく、蚊の餌食となるのであった。


ラブライブ!絵馬




「ラブライブ!サンシャイン!!最終回記念!!」

淡島神社はラブライバーが大量の絵馬を奉納していくようで、最終話の2016年9月24日の日付が入った絵馬もいくつか。



やっと人がいなくなった!

しかし、絵馬の台はサンシャイン!!作中にはないため、邪魔だとケチをつける面倒な一行であった。



麓の入口にあるテントに人だかりができていたので、何かと思っていたら絵馬記入スペースだったようで。

山頂には絵馬を描く場所がないのでわざわざここに机を設置してくれるという優しさに包まれていた。


シャイニー丸



船内のイラストやグッズにも使われているビジュアルの場所。

山から降りて再びあわしまマリンパークを巡る。



「ラブライブファンの皆様へこのアングルから撮れるのはここだけ!!」

そろそろ淡島ホテルの敷地になるからここまでかな?と思ったら、「シャイニー丸を眺めながらタイやアジを釣ってみませんか?!」という立て看板が。



これがシャイニー丸!?

ホテルの前にある釣り堀は営業時間外だったからか「入って写真撮ってもいいよ」、とおじさまに言われたのでおもむろに撮影する一行。なんでも、シャイニー丸はそのうち客が乗れるようにする予定があるとか。

「何話の作中に出てくるの?」と同行者に聞いたが誰も知らず、「そんなんで同人書けるのかよ!」とツッコミをいれる。



ちょうどシャイニー丸の隣をフェリーが。



背後には富士山。

こちらは淡島ホテルの客専用の船らしく、宿泊しないと乗れないっぽい。消して安いホテルではなくこちらの客はどう見てもラブライバーっぽくなかったのだが大丈夫なのか。



釣り堀のおじさまはルビィ派かぁ……。



大量のラブライバーを搬送する船。

16:50の最終便が近くなると、内浦へ戻るラブライバーで船内はいっぱいに。


ヌーマーズ リトルデーモン店


沼津駅前に戻り、しばらく歩くとアニメイトが。10年くらい前に訪問した際にはなかったのでその直後にできたのかな。



ゲーマーズならぬヌーマーズ。

ラブライブ!に便乗してグッズを売るために建てたのかゲーマーズまで進出してた。しかも「ヌーマーズ リトルデーモン店」

Twitterで流れてきた画像で始めて見たときは、またタチの悪いオタクが事件でも起こしたのかと思ったら公式だったという。



沼津仲見世商店街を歩いてみたらマルサン書店仲見世本店が「ラブライブ!サンシャイン!!」に登場したとかで、ポスターの掲示とオリジナルしおりプレゼントの告知を行っていた。


アニメは地方の観光地を救うのか?


あわしまマリンパークの水族館。二階の深海魚コーナーがオススメ。


運行停止したロープウェイがすげえいい感じ。淡島へは船でしかアクセスできない。


このボロボロのB級感がたまらない。

三島から修善寺を経由して夏色キセキの下田まで伊豆半島を横断したことはあったが、沼津から西伊豆方面へ来たのは今回が始めて。あわしまマリンパークに降り立った時の第一印象を正直に述べると、「あ、これ地方によくあるアカン テーマパークだ」というもので、これが一番と呼べるような魅力を再発見して立て直しに成功するテーマパークとは違い、いつなくなってもおかしくなさそうな空気だった。

それが今や、入園者の半分がラブライバーと聞いていたが、実際に見ると7、8割くらいラブライバーなんじゃないかという盛況ぶりだった。アニメの町おこしはその作品がヒットするかどうかが一番大事なので、確実に狙うことは難しく偶発的にしかできないが、舞台に選ばれた地方や観光地を救うというのはもう当たり前なんだなあとしみじみと思った。

ちなみに、あわしまマリンパークの入園券は1800円で、割引券だと1600円。バス往復1420円分を含むセットが2130円となり、沼津駅や三島駅で買えるっぽい。


アニメと舞台を巡る状況。時代は変わった


今回の内浦行きは、結局ラブライブ!ラッピングバスにも伊豆箱根鉄道駿豆線のラッピング車両にも乗れず、伊豆三津シーパラダイスにも行かなかったので、ラブライブ!サンシャイン!!タイアップの片鱗を味わったにすぎない。

私が舞台探訪を始めたのは、「北へ。」や「おねがい☆ティーチャー」などせいぜい十数年前の新参者に過ぎない。当時でも駅ノートみたいなのはあったが、ファンが集まって滞留できるような場所はほとんどなかった。「ひぐらしのなく頃に」で東海北陸自動車道が開通する前の白川郷に通っていた頃は、神社に絵馬を奉納する人がいるので確実に誰か来ているはずなのだが、そうした他のファンとすれ違うことはなく、世界文化遺産である白川郷という土地にどうやったら迷惑をかけずに済むかを考えるくらいが精一杯だった。

公式にタイアップして何かをするということもほぼなかったので、基本的には舞台となった場所にアニメなりゲームなりと一致する背景がそこにあるのみなので、今ならスマートフォンに画像を入れることになるが、当時はキャプチャを印刷した紙と候補になりそうな場所を自分でマッピングした地図だけが頼りだった。

それが、今回の内浦ではそもそもキャプチャと見比べながら旅するような人は一人も見かけず、複数人のグループやカップルで楽しそうに思い思いにラブライブ!サンシャイン!!一色で染まった内浦地区を回っているのが印象的だった。街全体がタイアップで溢れていれば、もはや作中の背景と見比べる必要すらないので当然のことなのだろう。ラブライブ!サンシャイン!!では特にアニメ放送開始時から動きがあったので特にその傾向が強いと思われる。

昔は舞台探訪で訪問した地域の人たちに「何しに来たのか」と聞かれると説明するのがすげえ面倒だったが、内浦地区の人たちは多かれ少なかれラブライブ!サンシャイン!!のことを知っており、撮影の許可を求めても怪訝な表情などされず笑顔で対応してくれた。

実はラブライブ!サンシャイン!!はまだ第1話しか見られておらず、今回は知人に誘われたので沼津に来てみた次第で、1話しか見てない輩が舞台となる土地を訪れることなど許されるのかと最後までためらいもあった。それが逆に客観的に俯瞰して見られたことに繋がったと思うので思い切って沼津に来られてよかった(普段はカット合わせで忙しくてゆっくり現地を回る余裕もない)。

本当に、ほんの10年くらいで時代は大きく変わったね。
舞台探訪に関するお願い
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ロケ地によっては観光地化されていないところも多く、そこに人が住んでいてそれぞれの生活がある場所を、宗教的なものを彷彿させる「聖地」や「巡礼」と呼んで騒ぎ立てるのは誠に忍びないという思いから、弊サイトでは聖地巡礼という呼び方をせず、舞台探訪、ロケ地巡り、背景訪問、逆ロケハンなどを推奨しています。
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