成田空港第1ターミナル。
前作から10年後の世界という繋がりがある中で別の物語を描いたホワイトアルバム2。原作人気はかなりのものでTVアニメ化したが第2期はBlu-rayの売上などで決まるそうなのでその可能性を作中から考えてみた。
ホワイトアルバム2の第9、10、13話で登場する成田空港。
かずさを迎えに行ったり見送ったりするのは成田空港第1ターミナル。
春希と雪菜がかずさを見送る展望デッキはアイドルマスター2にも出てくる。
成田エクスプレスの写真を探したら新しいのしかなかった。
ホワイトアルバム2が最初に出たのが2010年なのでTVアニメもその頃の設定になっており、車窓から見えるスカイツリーがまだ建設中だったりする。ちなみに、ホワイトアルバム2に出てきた車両は現在は長野や日光で余生を送っている。
かずさが乗っていた航空機。
フランクフルト国際空港に着く世界最大の旅客機エアバスA380。
ホワイトアルバム2でも総2階建てでエンジンを4つ搭載しているのが再現されている。
このA380を飛ばす会社と路線は限られているが、ルフトハンザドイツは2013年10月まで成田–フランクフルト間で運行していたので、かずさが利用した航空会社のモデルはルフトハンザドイツである可能性が出てくる。他にもA380で乗り入れる会社はあるが成田空港第1ターミナルでヨーロッパ便があるのはルフトハンザドイツだけである。
かずさが乗るビジネスクラスの座席は実在しなさそうだが、シートの一部に黄色と青色が使われているので、ルフトハンザドイツの山吹色と紺色に似ている。
しかし、そうだとするとウィーンに行っていたはずのかずさがなぜドイツの航空会社を使うことになったのか疑問になる。更にウィーンと成田は直行便があるので遠回りをする必要はない。
そこで、ロンドンとパリに続きヨーロッパの中でハブとして機能しているドイツのフランクフルト国際空港はウィーンや日本への本数も多いので乗り継ぎで時間に都合のよい便があったからかもしれないと無理やり考えてみた。オーストリアはドイツ語圏でフラッグ・キャリアのオーストリア航空はルフトハンザドイツの傘下になっており、コードシェアやマイレージサービスの共通化もしている。
更に、その後のストーリーでストラスブールが登場するようだが、ルフトハンザドイツはフランクフルトからストラスブールまでのバスも運行していて、日本からストラスブールまでのチケットをWEBサイトでまとめて予約することもできる。ストラスブールはドイツとフランスの国境にあり、何度も領土の帰属が変わった都市でパリよりフランクフルトの方が近い。
そうなると、TVアニメのロケハンスタッフはフランクフルト経由でストラスブールまですでに取材に行っており、その時利用したA380をかずさの乗る航空機のモデルとしたのではないかという考えが浮かんでくる。
これが正しいとすると、背景が細部に至るまでよく描かれ綿密な取材が行われたと思われるホワイトアルバム2で、なぜウィーンに就航していないA380が出てきたのかが納得できる。
あくまで想像の域を出ないが、作中では具体的に語られていないかずさやスタッフの足取りを掴むことができた。作品のロケ地を訪れる舞台探訪をする醍醐味は主人公と同じ土地を歩いて同じ空気を吸うことによって思いを馳せることだが、時にはスタッフがどのように、何を考えながらロケハンをしたかを想像することによって作品の真理に至りたいと思うこともあるし、そうした副産物として事前にわからなかった場所が自然に見つかったりすることもよくある。
宇都宮で見かけたストラスブールの街とLRTが写った看板。
とは言え、考えたとおりにTVアニメスタッフによってストラスブールの取材が行われていたとしても第2期に繋がる判断材料としてはあまりに低いが、なんとなく第2期への展開に期待を含ませるには十分な要素ではないかと思う。