舞鶴赤れんがパーク
7月13日に京都府舞鶴市赤れんが倉庫5号棟で艦隊これくしょんオンリー同人即売会「砲雷撃戦!よーい!十一戦目」が開催。舞鶴でのオンリーは2回目で、今回はARを使ったツアーも企画されているようで。艦これオンリーと一緒に回りたい呉・江田島の鎮守府&戦争遺跡まとめに続いて冬コミ新刊で紹介した舞鶴周辺の鎮守府&海軍工廠関連の近代遺産をまとめて紹介。
Contents
旧軍港引込線北吸隧道
東舞鶴駅から舞鶴赤れんがパーク方面に進んでいくと軍港引込線だった中舞鶴線の廃線跡が遊歩道になっており、トンネルの北吸隧道では埋められた横穴も見られる。
かつて兵隊さんや軍需物資を運んだ線路跡を偲びながら、自転車でJKが軽快に走り抜けていく今の姿を眺めるとかなり熱い!
舞鶴赤レンガパーク
左がイベントホールになっている旧舞鶴海軍軍需部第三水雷庫。この赤れんが5号棟で砲雷撃戦11が開催。
左から旧舞鶴海軍兵器廠雑器庫並預兵器庫(赤れんが4号棟/赤れんが工房)、旧舞鶴海軍兵器廠弾丸庫並小銃庫(赤れんが3号棟/まいづる智恵蔵)、旧舞鶴海軍兵器廠予備艦兵器庫(赤れんが2号棟/舞鶴市政記念館)。レールが今でも残されている。
舞鶴赤レンガパークは他にも同人誌即売会や結婚式などのイベントが開催でき、下見してるカップルの姿も。かつての軍需倉庫たちは現代の姿をどのような気持ちで見つめているのだろうか。
東郷平八郎など日露戦争を中心とした歴史展示がある。
旧舞鶴海軍需品庫需品庫
赤レンガ倉庫群の端にある需品庫。赤レンガと御影石で赤白の縞になった物販運搬路が特徴的。
旧被服庫
海上自衛隊北吸桟橋の敷地にかつての被服庫が3つ並んでいる。
海上自衛隊北吸桟橋
週末に艦艇の公開が行われている北吸桟橋。訪問した日はイージス艦あたごが停泊していた。黄色は廃艦のため標的艦になった"はまゆき"。
海軍記念館
海上自衛隊舞鶴地方総監部の入口は旧海軍機関学校正門が今でも使われている。
旧海軍機関学校大講堂が海軍記念館として公開されている。
海軍機関学校や旧日本海軍の歴史が展示され、東郷平八郎や山本五十六の月給の比較なんかも。展示物の撮影不可。
海上自衛隊舞鶴地方総監部第一庁舎になっている旧海軍機関学校庁舎。
旧北吸浄水場施設
海軍の施設や艦艇用の飲料水を作っていた旧北吸浄水施設。たまに公開イベントをやっているようで。
高台にあるので舞鶴港を一望できる。
旧中舞鶴駅跡
中舞鶴線はかつてこの中舞鶴駅まで敷かれていたが、現在はなくなりC58蒸気機関車が置かれている。
旧舞鶴海軍工廠
五老スカイタワーからの景色。
旧舞鶴海軍工廠は吹雪、漣、響、島風など駆逐艦製造の中心で、現在はジャパンマリンユナイテッドの敷地になっている。海軍工廠本館や工場が残されており基本的に非公開だが事前に問い合わせれば見られるかも。
水交社の門
海軍士官の福利厚生施設であった水交社の門や大正天皇お手植えの松が植えられている。
東郷邸
舞鶴鎮守府初代司令長官の東郷平八郎をはじめ歴代長官の官邸だった東郷邸。たまに一般公開される。
海軍鎮守府司令部跡
東郷邸のすぐ近くに海軍鎮守府司令部跡の石碑が建てられている。
旧舞鶴海軍工廠職工共済会病院の門
住宅地の駐車場っぽいところに旧舞鶴海軍工廠職工共済会病院の門が残されている。
緊急用滑走路
国道27号の中舞鶴から南はかつて緊急用の滑走路として使われていたようで一直線になっている道路からその様子がわかる。
赤レンガ博物館
赤れんが倉庫はかつての旧舞鶴海軍兵器廠魚形水雷庫でレンガを通じて舞鶴や世界の歴史が学べる。倉庫にどのように魚雷が保管されていたかわかる模型展示も。展示物の接写は不可。
旧舞鶴鎮守府西門
海上自衛隊舞鶴警備隊の入口に舞鶴鎮守府の西門が移設されて残っている。
マップ
他には東舞鶴駅から北に向かう道路に直行する道路に「三笠通り」など日露戦争由来の軍艦名が付けられた通りもある。
東舞鶴駅のローソンの近くにある西川モータースがレンタサイクルをやっているが、自転車がなくても足に自信があれば1日で全てを回れると思う。
北吸桟橋、海軍記念館、第23航空隊は土日を中心に公開で、北吸桟橋は艦艇の甲板に入れる日と岸壁から見るだけの日があるので注意。この前何も調べずに行ったら自衛隊の親族向けのイベントで北吸桟橋に入れなかったので見たい人は必ず調べて行くこと。台風が接近して結果的に逸れたものの全ての公開が中止になった日もあったので心配なら当日確認が必要。北吸桟橋で海軍記念館はやってると言われたのでそちらに行ってみたら全部中止だと言われて守衛さんの主張が異なり「自衛隊の連絡系統大丈夫なのか」とちょっと心配した。ちなみに第23航空隊はヘリ中心。
2014年6月に行った時は舞鶴赤れんが倉庫のあたりで「○○の建造で資材が~」と談笑する提督っぽいグループとすれ違った。初めて舞鶴に行った2013年9月にはそんな空気全くなかったのに1年で時代は変わったなあ、という感じ。
共楽公園には海軍墓地や戦後ハワイ日系二世が植えた桜や友好平和のさくら碑などがある。弊サイトではアニメやマンガなどのロケ地を訪れる舞台探訪について「聖地」「巡礼」などと宗教を彷彿させる言葉ではやしたてるのは誠に忍びないという思いから艦これの関連史跡も含めて「聖地巡礼」という呼び方をしないようにしている。私有地、自衛隊、墓地などでは不審な行動など取らないよう常識的な行動を。
今回の記事は陸奥記念館以外は艦これ鎮守府史跡探訪本「提督の辿り着く場所」から抜粋して紹介。夏コミ(3日目 西ま-18a)は真珠湾や横須賀のドライドックなどの予定。
赤れんがパークでは華々しい日露戦争の展示に隠れるようにひっそりと金剛、妙高、鳥海の模型が展示されていたが、これはイージス艦から同じ名前の戦艦と重巡洋艦を持ってきただけと思われる。日露戦争や日ソ中立条約で日本海に脅威がなくなったせいで太平洋戦争では舞鶴には戦艦は一隻も配備されてないが、現代では北朝鮮の最前線基地となっている。
舞鶴に行ったらこれらの展示物や自衛隊の艦艇から、栄光の日露戦争、不遇の太平洋戦争から現代まで舞鶴港の役割の時代による移り変わりを感じ取ってほしいと強く思う。
リンク
・海軍鎮守府ARラリーの夜戦モード
・舞鎮ファン必見!東舞鶴食べ歩きMAPスタンプラリー
追記: [C86]海外から見た艦これ史跡探訪本「真珠湾とミッドウェーに臨む」を夏コミで発行。