台湾海軍旗艦丹陽の鐘が保存される台湾高雄の左営軍区故事館【雪風改二】 : さざなみ壊変

台湾第二の都市・高雄にはかつて日本海軍の高雄警備府が置かれ、残された建物は現在も左営基地として台湾海軍が使用しているそうだ。高尾市左営区の一角には台湾海軍の博物館と言える左営軍区故事館が建てられており外国人でも見学することができる。

左営軍区故事館の入口にはアメリカの戦車揚陸艦LSTの錨が置かれている。

アメリカから供与された艦の艦橋を再現。

左営軍区故事館の1階は過去の展示で、オランダ、清、民、日本による統治の歴史などを見ることができる。

昭和15年と14年製造の日本光機工業の航路標識が建っている。

「丹陽軍艦」と掘られた雪風改二こと丹陽の鐘が展示されている。艦これに実装される雪風改二と丹陽は別物になるようだけど。

日本海軍の駆逐艦雪風は戦後賠償で中華民国に引き渡され、台湾海軍の旗艦や練習艦として活躍した。

台湾作家のA士さんのマグカップ。

戦後復員任務を終えた雪風は、1947年7月に中華民国政府に引き渡され丹陽(DD-12)と改名された。台湾海軍の旗艦となり、38口径5インチ単装砲や魚雷発射管跡に50口径76cm単装両用砲などアメリカの火砲を装備。

1966年に予備役となり練習艦となったが、1969年の台風で浸水・座礁。日本で8年、中国で2年、台湾で22年を過ごした雪風は1971年に解体された。

日本には舵輪と主錨が返還され、舵輪は第一術科学校の教育参考館、主錨が第一術科学校の屋外に展示されている。スクリューが高雄の海軍軍官学校で保存されイベントなどで公開されるが、外国人は見学することができない。

2階は現在と未来の展示となっている。

デジタルアーカイブスで丹陽の情報を見ることもできる。

真ん中が丹陽の模型。

多数の模型や写真が展示されている。

たくさんの艦銘板。

左営軍区故事館までのアクセス・行き方は、台湾新幹線こと台湾高鐵の新左営駅から2.5km。R51、301、205番バスなどが途中まで使えるが、タクシーかシェア自転車を使った方が楽だろう。高雄のシェア自転車はC-bikeだったが。2020年に台北などと同じu-bikeに変わったようである。開館9-17時、休館日月曜、入館無料。