アニメコンベンションばかりのヨーロッパでコミケのような日本の同人誌即売会に近いドイツDoKoMi


2017年6月4、5日にドイツのデュッセルドルフで開催されたDoKoMiに参加。

ヨーロッパではフランス・パリのジャパンエキスポやイギリス・ロンドンのハイパージャパンなどの「アニメ系コンベンション」は数多く存在するものの、日本のコミックマーケットを筆頭とする「同人誌即売会」に強くリスペクトしたイベントで規模が大きいのはこのDoKomiだけとなっているようなので、ヨーロッパのイベント参加童貞はDoKoMiに捧げることにしたわけである。


コスプレしたままドコミ会場に向かう


北京経由で中国国際航空の夜行便で早朝デュッセルドルフに到着。バスを乗り継いでデュッセルドルフコンベンションセンターに向かう。

赤レンガで情緒ある建物や古めかしい路面電車が走る街中を、みんなコスプレしたまま歩ける緩さがすばらしいじゃないか。


鉄オタが紛れ込んでた!



入口見たら京急の駅名標でくそ笑った!

ラインカラーはうぐいす色が山手線、水色が京浜東北線、オレンジが中央線?黄色が混じってるから南武線と武蔵野線っぽい気も。

ヨーロッパのイベントでいきなり鉄道ネタを見かけるのは予想外。マンガやアニメ以外のネタもあるDoKoMiはかなり期待できそう?



一般入場の行列が結構すごいことになってる。


DoKoMi会場内


同人誌即売会風のアーティストブース。

ヨーロッパのイベントは予想した通り同人誌よりはイラストが多く、マンガ風ではなく似顔絵をその場で描くようなブースもいくつか。同人誌も探すといくつか見つかるのだが、日本のようにペラペラの薄さでなく100P前後の厚みを持つマンガ本が多かった。

コミケとは違いサークルカットを提出しなくても書類不備にはならず、うちのサークルは提出したけどうまくアップロードできてなかったようで掲載されてない!まじかよ!



ブースの間は比較的余裕がある。



お知り合いでドイツやヨーロッパ中のイベントを渡り歩く、原田みどりさんのブース。

ヨーロッパ在住の日本人サークルは数十ユーロで似顔絵を描く人が多かった。

ちなみに、うちのサークルの両隣は、それぞれベルギーとイギリスから来た日本人だった。「日本語でOK」でいろいろ助けてもらうことができたので、こういったブース配置についてはスタッフが結構がんばってるのかも。


カタログはフルカラー


DoKoMiのカタログ。

中国のイベントだと印刷費が安いのでフルカラーばかりだが、日本より物価が高そうなヨーロッパのイベントもフルカラーなのね。



サークルカットは横長。


フリーハグがめっちゃ多い




DoKomiで会場内を行き交う人々を見ていると、「Free Hugs」と書かれたボードを持ち歩く人がやたらと多い。

アメリカ発祥のフリーハグの文化は、これまで欧米を旅していて一回も見たことがなかったのだが、DoKomiではこんなにたくさん見かけることになるとは。

話によるとヨーロッパのイベントではどこもこんな感じらしく、フリーハグ本来のテーマである「愛」や「平和」などの小難しいことは抜きにして、コスプレの一貫みたいに気楽にやっている人が多いんだとか。

かわいいレイヤーさんやガチムチのオッサンとハグし放題と考えるとヨーロッパすごいな……。


コスプレ


コスプレは犬夜叉、ナルト、ゼルダやポケモンなどの任天堂系列など、日本だとメジャーすぎる扱いになる作品がやっぱり多い。







それでも、最近はアニメもほとんどタイムラグなしで見られるからか、メイドドラゴン、リゼロ、艦これ、Fate関連など日本の同人誌即売会で人気ありそうな作品のコスプレもかなり入ってきている。ただ、日本を始めとして中国大陸やシンガポールでも大人気だったエロマンガ先生は見かけず、これはドコミ開催時点ではグローバルな配信がまだだったらしく、この辺でまだ日本との流行の速度感の違いを実感する。





白人のセイバーが似合いすぎる。

まだ北米でFGOが配信される前だったが、Fateシリーズはドイツでも人気。ブリテンやローマというよりは、ドイツなのでメルケル顔っぽい人もいるけど……。



島風なのか艦これなのかすらよくわからないけど、お船が好きそう!



ヨーロッパはキリスト教が普及しているのでアイドルモノは売れなさそうと思っていたら、ラブライブ!は人気あるのね。しかもサンシャイン!!



NEET自宅警備員

こいつらヨーロッパにもいるのかよ!


ドイツにもアイマスPいた!


ドイツのアイマスPがノリノリでうちのブースに来てくれました!

ラブライブ!と比べるとアイマスのコスプレは見かけず「お察しください」状況だったが、ドイツにも日本のライブに通う熱心なPがいるとわかってよかった!ポーランドのPは前に会ったことあったんだけど。




と思ったら”ちえり”いた!

アイドルマスターシンデレラガールズでからちえりのレイヤーさんを発見。これを見られただけでもヨーロッパまで来てよかったというもの。


ラッピングカーやバイクも



DoKoMiのオフィシャルカー。

ホールの端にはアニメ風イラストをデコレーションしたラッピングカーやバイクが並べられており、ヨーロッパでもこういう文化は根付いているのがわかった。やはりドイツだけにドイツ車が多め!


18禁やエロ表現はどこまでOK?


アジアでは日本と台湾を除くと基本的に18禁同人誌はNGとなるが、ヨーロッパのイベントでは国によって18禁同人誌やイラストの頒布もできるようで、子供の目に触れないように頒布してればOKで、日本ではないので性器に修正を入れる必要もない(シンガポールやインドネシアのイベントでは”国はNG”だけどイベントではなぜか頒布できる例があるのと、中国では18禁イラスト本がコッソリ頒布される例がある)。

写真は魔公子さんのサークルで、事前にスタッフに確認したところドコミではこのレベルのえっちなイラストや抱きまくらカバーなら展示しててもOKなようで。


ヨーロッパに初出展


弊サークル「さざなみ壊変」もDoKoMiに出展しました。

ブースは70ユーロのテーブルと、300ユーロのコーナーの2種類あり、これは2日間の料金なのでヨーロッパのコンベンションではかなり安い方のようだ。日本の地方の同人誌即売会くらいの感覚で出展できてテーブルでも十分広くて黒いテーブルクロスもデフォルトでかかっているので大変ありがたかった。


ヨーロッパで日本の同人イベントに近いドコミ


イベントが終了しても会場外はコスプレで賑わっていた。

ヨーロッパの中では最もコミケのような同人誌即売会に近いと思われるドイツ・デュッセルドルフのDoKoM。クールジャパン機構から金をもらってる案件が爆死してるのを見たりして「バカだなー」と思ってたけど、実際にヨーロッパに来てイベントに参加してみると同人誌1つ頒布するにしても結構難しく、文化が全然違うのを目の当たりにすることとなった。それでもちょっと工夫すれば現地の人と国際交流するのは十分できそうだったので、また機会を見つけてヨーロッパのイベントに参加していきたい。
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