戦争遺跡を巡っていると沈船ダイビングの必要性に気が付き、コロナ禍の2020年にようやくダイビングのライセンスいわゆるCカードを取得した。調べる際にショップによって料金がわけわからんかったのと、実際どのような流れで取得するのかわかりにくかったので体験したことと総額料金をまとめることにした。
Contents
ライセンスの基本や団体について
まず、ダイビングライセンスは水深18メートルまで潜れるオープンウォーターダイバー(OW)と、30メートルまで潜れるアドバンスドオープンウォーターダイバー(AOW)が基本となる。18メートルというのは実に中途半端なのでできればアドバンスドオープンウォーターまで取得した方がいいと思う。連続した4日間で両方まとめて取得することもできる。また、趣味でダイビングをするだけなら複数あるダイビング団体のどれを選んでも基本的に扱いは変わらず、最悪別の団体のライセンスを発行し直すこともできるようなので、PADI、NAUI、BSAC、SSIなどの団体は気にしなくてよいだろう。もし心配なら一番大きいPADIのショップを選択すればいいのでは。当時はよくわからんかったので実際私も無難にPADIを選んだ。
ちなみに、私が取得したショップでは2020年はPADIだったが、経費が高いのか2022年に確認したらCMASという別の団体に変わっていた。
料金と講習を調べる時の注意点
アオウミガメと泳ぐ風景など講習中の写真は無料でもらえた(TOYBOX撮影)。
- 教材やライセンス申請料がかかる場合
- 座学が自習かそうでないか
- ボート代と講習後のファンダイブは別料金
私が選んだショップでは、座学は事前に郵送されて問題を解くタイプ、ライセンス申請料込み、機材フルレンタル、那覇市内送迎込み、昼食は送迎時にコンビニで購入か事前用意、水着とサンダルとタオルくらい持っていけばOKだった(講習2日目に4x3cmの証明写真が必要)。
また、購入する必要はないけど、5000円前後するオープンウォーターとアドバンスドオープンウォーターの教本をメルカリでそれぞれ500円くらいで調達して1日アパホテルに籠もって勉強した。
コロナ割2500円で新宿のアパホテルがハッテン場になったというのはデマなのか新宿御苑前に泊まって確かめてみたら想像外のことが起きた
アパホテルのコロナ割2500円で新宿御苑前店に泊まってみた。 アパホテルでは新型コロナウイルス(COVID-19)による需要低迷で、創業50周年を称して消費税とサービス料込みで1泊2500円で宿泊できる「新型コロナウイルスに負...
講習料金はオープンウォーター2日間で19800円、アドバンスドオープンウォーター2日間で29800円だった。追加で使った費用は以下となる。
ボート料金は追加になるが1回は乗ろう
慶良間諸島でキビナゴの群れ。
ダイビングライセンスを取得する際に料金は全部コミコミであってもボートだけは別料金になり、1日7200円、2日連続だと11200円といった追加料金が発生する。
つまり、ボートには乗らず全てビーチで講習を受けてオープン19800円ならそれ以上の料金を払う必要はない。
しかし、ライセンスを取得した後にはきれいな海でダイビングをしたい人がほとんどだろう。
そうするとライセンス取得後のファンダイビングではほぼ必ずボートに乗って海上のポイントまで行く必要があるため、ボートからエントリーする方法がわからなければ困るので講習の2日目はボートに乗って実戦を意識した講習を受けた方がよい。
ボートは2日目だけにした方がよい理由
オープンウォーターとアドバンスドオープンウォーターはそれぞれ2日間の講習で取得できる。例えば、那覇でボート講習を受けると慶良間諸島まで行くケースが多く、片道1時間くらいかかるのでボートに乗る日は朝早く集合する必要がある。
仮に2日間ともボートに乗って講習を受けると体力的にきつくなるのと、アドバンスドオープンウォーターではコンパスを見ながら進んで複数回曲がって同じポイントに戻るという講習があり、慶良間みたいな透明度の高い海だと何十メートル離れてもそのポイントが目視できてしまうので視界の悪いビーチでやった方が勉強になる。
ボートだと狭い空間で揺れたり他のショップの人と相乗りになったりするので、ビーチの方が集中して講習に臨めるだろう。
講習1日目はビーチ、2日目はボートがオススメの講習の受け方となる。ただし、個人ショップで他に受講者がいると選ぶことができないこともある。
余談だが、講習は15時には終わるので、炎上した首里城と周辺の壕や旧海軍司令部壕を夕方に観光できた。
2日目は5000円でファンダイビングを追加しよう
ライセンスの取得にはオープンウォーターでは4ダイブ、アドバンスドオープンウォーターでは5ダイブ必要になるどちらの講習も2日目は2ダイブすることでライセンス獲得となり、沖縄では概ね+5000円で3ダイブ目として講習後のファンダイビングを追加することができる。
3ダイブ目は講習ではないので例えば水中にカメラを持ち込むことができ、ライセンスを取得したついでに水中撮影の練習をすることも可能(アドバンスドではカメラを使う講習も選択可能)。
ボートで3ダイブ目をしない場合は近場だと港まで送ってくれると思うけど、慶良間まで行ってしまうと3ダイブ目をする人が終わるまでボートの上で待っているしかないので、体調が悪い時以外は5000円払ってダイブの本数を稼いだ方が後々よいだろう(料金が安い国で経験を積みたい人は不要かもしれないけど)。日本でのファンダイビングは1日3本で2万円前後かかる。
オープンウォーターとアドバンスドオープンウォーターの講習で4+5本、ファンダイビングを1本ずつ追加すると、合計で11本潜ることになる。
沖縄でかかった費用の総額を公開!
オープンウォーターダイバー
- 19800円: オープンウォーターダイバーライセンス講習
- 07200円: 慶良間までのボート乗船料 1日
- 05000円: 慶良間でファンダイビング1回追加
アドバンスドオープンウォーターダイバー
- 29800円: アドバンスドオープンウォーターダイバーライセンス講習
- 07200円: 慶良間までのボート乗船料 1日
- 05000円: 慶良間でファンダイビング1回追加
渡航費と宿泊費
- 3996円: ピーチ 東京-成田往復 ←伊豆に行くより安い
- 0400円: ドミトリー・リトルアジア1泊(お試し料金)
- 0748円: ドミトリー・ロハスヴィラ1泊
- 5000円: アパホテル2泊
- 7546円: ロイヤルホテル残波岬1泊(朝食付き)
総額
合計91690円空港までのアクセスやその他のバス代などは割愛。
2つの講習代で49600円、ボート代とファンダイブ×2を追加して11ダイブで合計74000円となった。利用したのはTOXBOXという個人ショップで、講師はウザい感じだったらどうしようと心配したけど真摯でいいひと。2022年に確認したら残念ながら値上げしていたが、同じような値段で取れるショップはまだ他にあるようだ。
例えば、フィリピンのセブなどでは講習代がめっちゃ安いらしく、エアチケットが往復1.5万円など安く取れるなら海外でもよさそうだけど、沖縄は東南アジアのヘタなリゾートより十分安いので交通費と滞在費などをトータル考えると大いにアリだと思う。英語できなくても絶対日本語通じるし。
ライセンスを取得した後はアイドルマスターシンデレラガールズの舞台探訪で残波岬のホテルと体験王国むら咲むらに行かなければならなかったので最終日だけホテル代が高くなってしまったが、ドミトリーのミコノスリゾート南風を予約したらコロナで閉鎖しているので系列店の寝台列車シングル個室みたいな部屋をあてがわれたり、アパホテルでシングルからツインルームにアップグレードされたのでオトクだった。
那覇はドミトリーだと1泊800円くらいから泊まれて、2022年5月にはリブマックスバジェットが2600円くらいだったので普通にビジネスホテルに泊まってもまだまだ安い。
宿はモノレール「ゆいレール」美栄橋駅周辺にすると24時間スーパーのユニオンを利用でき、惣菜がだいたいいつも割引で販売されているのでゴーヤチャンプルー弁当やソーミンチャンプルーなど沖縄の惣菜を購入して1日の食費500円前後で過ごすことができた。ステーキハウス88Jr.に行ったらサラダバーとスープバー食べ放題のステーキ200グラムが1100円だし、沖縄の物価は安すぎる。
沖縄でダイビングライセンスを取得することのデメリット
ケラマブルーの海。
- 帰りの飛行機に乗るまで18時間空ける必要がある
- 内地のショップより指導がゆるいらしい?
- いきなり慶良間に行くと期待値が上がりすぎる ←わりと切実
時間がない人だとこの日程を確保するのが難しいので、そもそも沖縄でダイビングライセンスを取るのは不可能ということになる。
2番目については、内地で潜ったことないので詳しいことはわからないが、内地の指導は沖縄よりちゃんと教えてくれるケースが多いらしく、逆に沖縄でライセンスを取った人はスキルチェックをちゃんとやらないとヤバいという話もあるようだ。いずれにしても難しいポイントに行く時はその店のリピーターか事前にスキルチェックとして潜ることが前提となるのでこの点はあまり気にしなくていいだろう。講習を受けたショップの人はダイビングスーツを着ないめっちゃラフな格好で潜ってたけど、指導内容自体に問題があるようには全く思わなかった。
最後のポイントとして、慶良間諸島はダイビングスポットとして世界100に入るか入らないかくらいの有名スポットなので、ライセンス取得の初めてのダイビングでいきなり慶良間諸島のケラマブルーの海を見てしまうと透明度30~40メートルが当たり前になってしまい、それ以外の海で潜ると景色がイマイチに見えてしまうという実に困った現象が発生してしまった。
結局は何を目的にダイビングをするかによると思うのだが、沖縄だと安くライセンス取得できるものの、透明度が高く深い青色の慶良間が恋しくなってしまうのが最大のデメリットと言えよう。
いやあ、本当に困ったものである。
α6000+10-18mmが使える水中ハウジングを33814円で入手し10万円くらいでAPS-C超広角撮影システムを構築した【SeaFrogs】
ダイビングして海で写真を撮るために必要な水中ハウジング。Seafrogという製造中国の香港メーカーで安く調達することができた。