中国の同人誌即売会で日本人サークルが偽札を掴まされた!コミケでも気をつけて!

100元札の本物と偽札表面
中国のコミケでお金を騙し取られそうになった。巧妙な詐欺師たちの手口はこうだ!
前に海外のイベントで「お金払った払った詐欺」とでも言える現象に遭遇した話を書いたが、コミケでの安全意識の向上を意識して、今回は日本人サークルが偽札を掴まされた時の話を紹介しよう。

Comiday20会場入口
2017年3月に開催された成都Comiday20。

中国内陸部最大の同人誌即売会で1日約300サークル、2日間で2万人が参加。中国で一番オススメの同人イベント。

イベント後に、中国の携帯電話回線を契約するためにまず銀行口座を作ろうと銀行に行った時のことだった。機械でお札をザザッと数える時にエラーが出て「これ偽札ですよ」と行員から指摘される。

「え?マジかよ!?」


100元札の本物と偽札表面
上が偽札で下が本物の100元札。

デザインを細かく見てみると、左上のマーク、色味、シリアルナンバーのフォントなど細部が異なっている。

偽札は紙がコピー紙っぽくて見た目や手触りが安っぽくて、毛沢東がちょっとイケメンに見えるかも。


100元札本物と偽札裏面
裏面(上が偽札で下が本物)。

真ん中付近に銀色に光る点線のホログラムも一応再現する努力はされていた。

特に表は細かい違いが目立つので普段から使っている中国人なら気が付きやすいけど、中国国外から来た人が見たらパッと見で区別がつかないレベル。


100元札の本物と偽物の透かし
左が偽札、右が本物。

100元札の透かしを見ると、偽札は単なる薄いグレーの印刷で一切透けていない雑なつくり。毛沢東がだいぶブサイクに。

お札の透かしは昔から導入されている技術だが、現代でも再現するのは難しいのか、透かしを確認するのが一番簡単でわかりやすいチェック方法のようで。


偽造紙幣押収証明書
銀行で偽造紙幣押収証明書みたいなのを書かされ、案内してくれた中国人スタッフが代理してくれた。

最終的に成都では日本人サークルから偽100元札が2枚見つかり、明らかに日本人サークルが標的にされたと思われる。100元って1700円くらいなので騙されたところでたいしたことはないのだが、時給10元も当たり前の中国では大金なのである。

日本人サークルがお客様気分で油断したばかりに、結果的にイベントの治安悪化につながるような事態を引き起こしてしまい、よくしてくれたイベントスタッフには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。


Comiday20会場内
Comiday20会場内。

それで、イベントの幹部に謝りに報告しに行ったところ、

かずぴー「日本人サークルが偽札掴まされました。不注意で本当にすみません!」

スタッフ「え、あ……、成都ではよくあるんです」(申し訳なさそうに)

かずぴー「え……?」

スタッフ「はい……。」

どうも、中国は都市や時期によっては偽札がババ抜きのジョーカーレベルで普及してるようだ。

聞いた話だと、「タクシーで普通に使えた!」とかそんなレベルで回しあってるらしい。これが中国なのか……。


Comicup20のサークルキット
写真上の銀色の物体がブラックライト。

ちなみに、2017年4月30日から5月1日開催の上海のComicup20では、偽造紙幣をチェックするブラックライトが全サークルに配布されてて衝撃を受けた。これが中国なのか……。

中国では偽札が多いというのが理由の1つで、アリペイやWeChat payなどの電子決済が普及しており手数料無料で利用できる。同人誌即売会でもQRコードで簡単に決済できるため、イベントに現金を持ってこない人が結構いる。このように国が違えば同人誌即売会のスタイルも違うが、いずれにしてもコミケなど日本の同人誌即売会でも偽造通貨には注意するべきで、その他についても十分身を引き締めて参加したい。
タイトルとURLをコピーしました