【Fate英霊参歩】イタリア・ローマの地下に眠るネロの宝具 黄金宮殿ドムス・アウレア。FGO二章で知っておきたいビーストVI候補の遺跡・史実


FGOのネロの宝具演出。

イタリア・ローマで帝政ローマ第5代皇帝ネロ・クラウディウスが建設した黄金宮殿ドムス・アウレアを見学してきた。Fate/EXTRAシリーズやFate/Grand Orderのネロの宝具のモチーフであるドムス・アウレアは想像を超える巨大さだった。


ネロの黄金宮殿ドムス・アウレア

豪華絢爛すぎる建物やフレスコ画



西暦64年のローマ大火の後に建設されたネロの黄金宮殿ことドムス・アウレアは、広大な敷地面積を誇り、建物はレンガやローマン・コンクリートで建設、内部は大理石やフレスコ画で装飾されていた。

ヘルメットをして土日予約のみのガイドツアーに参加すると、巨大な地下空間に、風化してしまっているものの豪華なフレスコ画が次々と現れる。





ドムス・アウレアの想像図。屋根は金色に輝き、まさに黄金宮殿だった。

遺跡の中にVRコーナーもあってドムス・アウレアを360度で体感することができる。



見学できるのは左右対称と考えられているドムス・アウレアの建物のうち、中央部(写真右)から片翼部分。やたら細長い大きな部屋はドムス・アウレアの後に建設されたトラヤヌス浴場のもののようで、1つ上の想像図と比べると全体像がつかめる。



アブダビのシェイク・ザイード・グランド・モスク。

豪華な石造りの巨大建築というと、今だと石油産出国のモスクなんかを参考にすると当時の姿を想像できそうだけど、2000年も前にこんな感じの建物をおっ立てたネロやローマ帝国はハンパない!という頭悪い感想しか出てこない。


ネロの宝具と黄金”劇場”


ドムス・アウレアの中央部とも言える八角形でヴォールト天井の部屋。

光を取り入れるために天井には穴が空いている。



TVアニメ「Fate/EXTRA Last Encore」のドムス・アウレア。

Fateの黄金宮殿はオペラ座のようなテイストが組み込まれ空間が広すぎて似ても似つかないけど、天井の真ん中から光が差し込んでいる部分は共通しているかな。

Fate/EXTRAのネロの宝具は「招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア)」。ラテン語の「Domus」はローマの上流階級・中流階級の市民の住居、「Aurea」は「黄金」を指す。ドムス・アウレア = 黄金宮殿 となるが、ネロの宝具名は日本語だと「黄金”劇場“」となっている。ネロは芸術や演劇が大好きで自ら演奏会も開催していたそうなので、ネロにとって黄金宮殿は自らの舞台であり劇場であるという思いが伝わってくるようだ。


ギリシャ神話からアキレウスも登場!


ギリシャ神話から「シロのアキレス(Achille a Sciro)」が天井のフレスコに描かれたホール(中央少し上)。



「シロのアキレス」はアキレウスがギリシャのスキュロス島に住んでた時を描いたものらしいのだが、調べたらアキレウスはトロイア戦争に行く前にママの言いつけで女装して生活してたらしい。Fate/Apocryphaを見てアキレウスはいい英雄だと思っていたら実はとんでもないやつだった!

ネロはギリシャ神話も好きだったらしいのでこうしたフレスコ画が残っているのだろう。黄金宮殿を見る過程でギリシャの英霊にも出会えるところから、ただ建物が巨大なだけではないローマの懐の大きさを実感。


ネロはダ・ヴィンチちゃんにも影響を与えた?


ドムス・アウレアの内部を見学していると天井に穴が空いている場所がある。

これは崩落したのではなく、15世紀にドムス・アウレア内部に侵入するために空けられたもの。ラファエロといった巨匠もドムス・アウレアの壁画見たさに忍び込んだそうで、壁面には当時の画家のサインが残っている。このようにネロの黄金宮殿はルネッサンス期の画家たちも魅了し、グロテスク壁画などを見た画家たちの作品を通して間接的にダ・ヴィンチちゃんにも影響を与えていたかもしれないと考えるとFGO的にとても熱い!ダ・ヴィンチはグロテスクが好きで作品も残ってるし。


地中に消えたネロの黄金宮殿とコロッセオ


円形闘技場コロッセオ。

母や妻を殺し、キリスト教やローマ元老院の弾圧などで暴君として知られるネロ。最後は反乱により自害することとなる。喉を剣で突き刺したが3回やっても死にきれなかったという逸話はFateのネロのスキル「三度、洛陽を迎えても」の元ネタになっている。

ネロの死後、ドムス・アウレアは地下に埋められ跡地にはトラヤヌス浴場が建設され、庭園の人工池の基礎を用いて現在も残るコロッセオが建てられた。


https://sazanami.net/20180324-fate-extra-last-encore-op-italy-roma-colosseo/ TV「Fate/EXTRA Last Encore」のOPではネロがコロッセオで戦っているシーンが描かれているが、「ネロが生きている間にコロッセオはなかったのになぜ?」と思ったものの、放送当時は理由はよくわからないままとなってしまった。



絶対皇帝であるネロがわざわざサーヴァントとして呼び出された理由は「自らが最強だと証明する」ためであるという点から考えると、自らの劇場に許可なく建てられたものは悪い文明であり粉砕するべきということで、OPのラストのように敵をコロッセオもろとも爆破し、市民を誰よりも愛していたはずのネロが失意に打ちひしがれ命を絶ったという過去ごと消し去る、という解釈をすればすんなり合点がいくことに気がついた。

そして、奏者と出会うことで、市民にかけていた愛はネロのワガママでしかなかったことと、本当の愛とは何かを知ることで最強に至ることができるようになる、という感じでいけるだろうか?


市民を愛したネロが建設したネロ水道


フォロ・ロマーノの隣にひっそりと残骸が残るネロ水道(Arcus Neroniani)。



郊外からのクラウディア水道で運ばれた水は、ネロ水道によってローマ市内に行き届くことになる。クラウディア水道はカリギュラが建設を始めた水道。



FGO第2章「永続狂気帝国セプテム」の背景。

ネロの時代の建物で地上で現存している建物はほとんどなく、何かの資料を参考に想像で描かれていると思われるが、背景の後ろの方に見えるローマ水道を見るために、カリギュラ関連でクラウディア水道とネロが建設したネロ水道を訪問。FGOの背景はセゴビアの水道橋をモチーフにしていると思われ、訪問したどちらのローマ水道ともあまり似ていないが、ネロ水道は2階建てになっている部分は若干似てるような気がする。

ネロ水道の完成により既存の水道と合わせてローマ市内全域に水が行き届くようになったそうで、暴君とも言われるネロが愛した市民のために尽くして政治を行った跡を今でも見ることができる。ネロがローマ市民を愛していたのは本当だったんだ!


ピサのネロ浴場



ちなみに、ピサに残るネロ浴場も見てきたけど、テルマエに堂々と裸で入るネロ様なんていなかった……。

ネロとビーストVI

初めてイタリアを訪問した時はコロッセオやフォロ・ロマーノなどのローマ帝国の”廃墟だけ”を見て、ただなんとなくすごいと思っただけで終わってしまったが、ドムス・アウレアを見学することでローマの”当時の姿”と合わせて知ることができた。ローマに行く機会があれば、ド定番のコロッセオとフォロ・ロマーノ&パラティーノの丘だけだと基本的に文字の説明しかないので、ドムス・アウレアやパラティーノ博物館などで、当時の建物や都市を想像図やVRで視覚的にわかる展示を見ることをローマ市民のマスターにはオススメしたい。パラティーノ博物館はコロッセオやパラティーノの丘のスーパーチケットを買うと入れ、ネロの地下通路も入れる。

ドムス・アウレアはスケールの大きさにただ圧倒されるばかりだったが、水道や公衆浴場なども見ると、絶対皇帝だけでなく市民のために尽くした姿の両側面を見ることができる。ローマでネロをしのぶことができる建築物のほとんどは地中に埋もれてしまって自由に見ることができないが、それもまた市民を愛しつつも無念の死を遂げたネロを表現しているようだった。このように、ローマへ行くことで史実のネロとFateのネロをより一層リンクして見ることができるようになり、元ネタを知ることでネロへ思い入れを一段と強くすることができる。

最後に、ゲーム中や丹下桜さんの情報などからビーストVIはネロである説が有力のようだ。

これまで判明したビースト
  • ビーストI :ゲーティア
  • ビーストII: ティアマト
  • ビーストIII(R): キアラ
  • ビーストIII(L): カーマ/マーラ
  • ビーストIV: フォウ(キャスパリーグ)
例えば、ビーストIIIは「快楽」が理だったけど、「マザーハーロット(バビロンの大妖婦) = ローマ皇帝」で、カリギュラのセリフからビーストVIの理は「暴食」となるようなので、この「暴食」は皇帝の悪政やローマ帝国の滅亡あたりがとっかかりになりそう。その中で、ネロの絶対皇帝と市民への愛の両面がどのように第二章のシナリオに生かされてくるのか注目したい。

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