台湾で人気のローカル線・内湾線。朽ちた旧型車両でノスタルジックに浸れるぞ!


竹東駅での列車交換。

台湾のシリコンバレーと呼ばれる新竹市の新竹駅から内陸の内湾駅に至る台湾鉄路で27.9kmの盲腸線である内湾線を巡り、台湾のローカル線を満喫する。


台北から内湾線へのアクセス


内湾線や六家線の路線図。

台北駅から内湾線の入口となる新竹駅までは自強号で1時間くらい、区間車も乗り入れており1時間半くらい。自動券売機と日本のクレジットカードで自強号の指定席切符も買える。

ICカードの悠遊カードを使う場合、内湾線は悠遊カードに全駅対応している。台北-新竹間は70km以下なので悠遊カードは自強号の料金が割引になるが座席の指定はできない。

新竹から内湾、六家までの内湾線フリーきっぷを95元で買うこともできる。



東京駅の1年先輩の新竹駅。

今回は台北桃園国際空港から桃園機場捷運で終点の環北駅まで行き、まだ開業していない環北駅と中歴駅の間はシェア自転車Youbikeを使い、中歴駅から新竹駅までは自強号を利用した。



新竹駅からは台湾高鐵の高鐵新竹駅となる六家駅まで30分に1本列車が走っている。



竹中駅の謎キャラ。



六家駅の1つ手前の竹中駅で降りて1時間に1本の内湾行き列車に乗り換える。朝と夜は新竹駅から内湾駅までの直通列車もあり。



内湾線などのローカル線では日本製の気動車が走って、車体や内部がにぎやかにラッピングされていることが多い。

車内中央に鍵穴のような洞門状の仕切りがあって、これは何かと思ったら排気管を隠すカバーなんだとか。

台湾のローカル線はかなり人気があり混雑することが多いのに、キャラクタの像が座っているのは邪魔くさそう。


カップルが集う合興駅


終点・内湾駅の2つ手前になる合興駅。



女の子のキャラもいる。




合興駅は台湾では珍しいスイッチバック方式の駅で、その名残が見られる。

かつては急勾配を登るためにスイッチバックで折り返しが行われていたが、今の気動車はそのまま直進できるようになった。




かつての合興駅の駅舎が公開されている。




新竹高校の男子高校生が期末試験の日に寝坊して、毎日一緒に通っていた女学生のために走って列車を追いかけ、隣の九讃頭駅で追いついて試験にも間に合ったというエピソードから、合興駅は愛情駅と呼ばれるようになり、現在ではカップルや家族連れが多く訪れる観光地になったようで。

彼女のために走って列車を追いかけるというのは微笑ましいけど、そのきっかけが試験日に寝坊というくだりは完全にいらないストーリーな気がするけど、細かいことを気にしてはいけないのだろう。



SNS映えを狙う人がここで写真を必死に撮るのかな。




駅を降りてすぐのところには使われなくなった旧型客車がカフェやお土産屋になっていた。



愛情駅こと合興駅のマップはこんな感じ。



2013年に通過した際はカフェの営業なんてやってなかったので、ずいぶんと観光地化が進んだようで。


内湾線最大の街・竹東駅


終点の内湾駅から折り返してきた列車に乗って新竹方面に戻る。



内湾線は単線のため列車の待ち合わせ駅となる竹東駅。



内湾線のキャラが勢揃い。



内湾線で一番栄えている竹東駅の駅舎。

セメント建築ながら木造家屋のような風合い。内湾線は戦後に全線が開業したけど、どこか日本っぽいノスタルジックさを感じる。



竹東駅の南東は竹東文創芸術村や観光案内所がある。



駅の北西は竹東アニメーション園区になっていて、キノコっぽいファンシーな建物も。

そして、なぜか妖怪ウォッチのジバニャンがいるな。




旧型客車が野ざらしで保存されているエリアもある。



インド製の32200型通勤客車。




中は外された座席が積まれていたり、ホームレスが住んでるような跡が。



朽ちていくままになっているが、これはこれで。




日本家屋をカフェやギャラリーに再生させた蕭如松藝術園區


終点・内湾駅




駅前の伝統的な町家の内湾老街が広がって観光客で賑わう。

竹東駅の後は新竹駅に戻ってしまったので、2013年に訪問した内湾駅の様子。夕方時間帯は新竹駅に帰る観光客で座れなかったので、内湾線の人気の高さが伺えた。


台湾高鐵新竹駅からのアクセス


台湾高鐵を利用する場合は、速達タイプでない各駅停車の新幹線を利用し高鐵新竹駅へ。



高鐵新竹駅から台湾鉄路の六家駅に移動し、そこから新竹駅行きの列車に乗って竹中駅で内湾駅方面へ乗り換える。

時刻を調べるのは日本鉄道研究団体連合会の台湾時刻表にいつもお世話になっている。

2013年に訪問した際は乗り通しただけで終わってしまったので、7年ぶりに再訪して当時気になった合興駅と竹東駅の旧型客車を見ることができた。台北から日帰りが容易で、時間がゆっくり流れるノスタルジックさに触れることができるのが内湾線だ。

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