エストニアの首都タリンから国境の街バルガを経由して鉄道でラトビア首都リガまで行く


バルト三国で一番北のエストニアのタリン(Tallinn)駅からラトビアとの国境を有するバルガ(Valga)駅を経由してリガまで鉄道でアクセスした。


タリンから国境の街バルガまで

ホーム屋根のないタリン駅



タリン旧市街の西に位置するタリン駅。



タリンからバルガまではタルトゥ(Tartu)を経由して3時間ちょい。

時刻表を見ると1日4往復あり、今回は15:18分タリン発、17:22タルトゥ着の18列車に乗り、17:25タルトゥ発、18:18バルガ着の334列車を利用した。

料金はタルトゥまでが12.5ユーロ、バルガまでが5.1ユーロの合計17.6ユーロ。窓口ではクレジットカードも使える。



電光掲示板の表示。

これから乗る4番線の列車はタルトゥでバルガ行きとロシアとの国境であるコイトゥラ(Koidula)に接続するようだ。



タリン駅はヴォールトアーチのヨーロッパの中央駅らしい風格というよりは地方の終点駅みたい。ホームの増設も行われていた。

駅前には大きなマーケットがるので買い出しや時間つぶしにも便利。


シュタッドラー製の気動車でタルトゥへ




エストニア国鉄の旅客部門エルロンが運行する2200形気動車(たぶん)。

近郊列車っぽい見た目だが時速100マイル(160km)出せるようなので「新快速より、ずっとはやい!!」



セカンドクラスは2+3列の座席。



ボックスシートのテーブルにはゴミ箱や足元にCタイプ電源コンセントがある。



ヘルシンキからのフェリー上から見えた観覧車はこれか。




いかにもソ連っぽい客車だな!



しばらくすると車窓は白樺ばかりに。

「この風景、何かに似ている!」と思ったらサハリンや極東ロシアで見た風景を彷彿させるもので、バルト三国のお隣はロシアであることを実感する。ビザもも取ってないので今回はロシアまでいけないけど、いつか夜行列車でポーランドあたりからモスクワまで行きたい。



半室のファーストクラスはセカンドクラスと同じ仕様と思ったら2+2列だった。結構混んでたのでファーストクラスにすればよかったと後悔。


タヴィベレからバス代行



乗客は途中のタヴィベレ(Tabivere)駅で降ろされてぞろぞろと移動。



タヴィベレ-タルトゥ間は運休中でバス代行となっていた。鉄道のみでリガまでたどり着けないと知って残念だったが、これはこれで。


タルトゥ駅からバルガ行に乗り換え




タルトゥ駅でバルガ行に乗車。元々の接続も3分しかないので、列車はすぐに発車。



ディスプレイを見ると、鉄道のみの場合のダイヤと比べて24分遅れていた。



とても終末感漂う風景。

バルト三国は旧CISではないもののソ連に取り込まれた国だけあってこういうすばらしい車窓に出会えるな!



無事にバルガ駅に到着!



かつてのバルガは街の中に国境が引かれていて、国境だった小川には検問所のモニュメントや国境石の跡地にポールが建てられている。

夜はスーパーで買ったエストニア料理を食べてBooking.comで予約したアパートメントに泊まった。


1日2往復の列車でバルガからリガへ

味のあるソ連国鉄DR1A形気動車


早朝のバルガ駅。

ラトビア国鉄のソ連国鉄DR1A形気動車が待機しており、問題なく運行されそうで安心。EUに加盟して西側の手先となった後も未だにソ連の列車が走っているのはうれしい!



ラトビアの路線図。

バルガからラトビアのリガ中央駅までは1日2往復しかなく、バルガ発は05:14→07:45、15:04→17:45となる。さすがに国境の街バルガで1日遊ぶのは難しそうなので4時に起きて宿をチェックアウトした。





JR北海道にこんな座席の気動車があった気がする!

切符は車内で精算すると5.8ユーロ。ネットで買うと割引で5.22ユーロといった感じ。こんなローカル線でもクレジットカード決済できるのでバルト三国は進んでいるな。



トイレだと思ったら車掌室?



トイレはこっちだった。きっと線路に垂れ流しなのだろう。




日の出を見ながらの2時間半はあっという間だ。




3分ほど早着でリガ中央駅に到着。




タリン駅とは違ってリガ中央駅は拠点駅っぽい。大手スーパーのRimiも駅ビルに入っている。



有人の有料トイレは健在!

ヨーロッパ主要国だと0.5~1ユーロ取られるけど、物価の安いバルト三国は0.3ユーロと良心的!

というわけで、エストニアもラトビアも鉄道の運行本数はとても少なかったが、特に遅れもなく乗り通すことができた。エストニアには新しい気動車が導入されてしまっていたので、ソ連の列車がなくなる前にバルト三国へ行った方がよいだろう。

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