【こういうのがほしかった!】LCC対応で機内持込手荷物の限界サイズ44LのナップサックCabinZero


Cabin Zero

もう旅のカバンに悩まない?多くの航空会社の機内持込手荷物の基準を満たしつつ44リットルの大容量を誇るナップサックのCabin Zero(キャビンゼロ)というカバンを買ってみた。英語だと「Ultra-Light Massive Capacity Cabin Sized Backpack」という謳い文句のイギリスブランドかつメイドインチャイナなカバンの実力はいかに?


機内持込手荷物の規定を満たす44L



届いた直後のCabin Zero 44L。

平らで巨大なせんべいみたい。色はネイビーにした。44Lの他、28Lのものがあるようで。



中にものを詰めてみた。一応直立する。

サイズはH55 x W40 x D20 cmで、3辺をかけると44リットルになる。LCCを始めとする多くの航空会社の機内持込手荷物の基準を意識して設計されたカバンで最大級の大きさを追求したものになっている。機内持込対応のスーツケースもだいたいこのくらいの大きさのものが多い。

一般的なナップサックだと、例えば「H54 x W28 x D24 cmで30リットル」と書かれていても、角の部分が丸くなっていて、実際はカタログの通りに30リットル入らないようなカバンがほとんど。Cabin Zeroの場合、ほぼ四角いためスペック通りに入りそうと思ったけど、55x40x20cmというのは突起物を含んだサイズのようで、内径を測ってみたところ、50x36x18cmくらいだったので実質32.4リットル?

スーツケースみたいにハードケースではないので、仮に多少オーバーする会社があったとしても、パンパンに物を入れなければ、空港に置かれている寸法チェッカーに入れることができるので、制限の厳しい小型プロペラ機でなければほぼ全ての航空会社で文句を言われずに乗れそう。


ファスナーはYKKで南京錠がつく


安い服やカバンでなければ高確率でついている、日本メーカーで安定のYKKファスナーだった。

一番大きいメイン気室のファスナーは旅行カバンらしくダブルジップに南京錠を通す穴が開いている(南京錠は付属しない)。ファスナーを覆うカバーになる布もあるが、安いカバンでよく遭遇する、ファスナーでその布を噛んでしまう心配はなさそうな感じ。


フロントポケット



縦にジップが走るフロントポケットは厚みのあるものは入れられないが、55cm x 40 cmのほぼ全域が使える。


丸々使えるメイン気室


メイン気室は2/3くらいまでファスナーが開き、スーツケースを開いたようにも見える。

メイン気室には中を仕切る仕組みはないので、荷物は小分けの袋などに入れて管理しないと大容量のカバンの中で迷子になりやすいので注意が必要。


ノートPCを入れるオープンポケット


背中と接する内側にはクッションが入っていてオープンポケットにノートPCが入れられるようになっている。



Thinkpad X220を入れてみた。

Cabin ZeroはA3サイズがそのまま入るほど巨大なので、A4ノートPCなら横向きにも収納可能で、X1 CarbonなどB4サイズのウルトラブックはおろか、A4のThinkpad X2xxシリーズなら2つ並べて収納できる!という点に驚愕した。

まあ、実際は縦向きに1台入れて隣の空いたスペースに電源とコードを収納することになりそう。


A3同人ポスターをそのまま持ち帰れる!


Cabin Zeroは前述の通りA3対応なので、このようにA3ポスターを折り曲げることなくスッポリ入れることができる。写真はジャカルタの艦これ同人ポスターだが、海外だとA3ポスターをもらう機会が多いので暁と響を無傷で持ち帰ることができるのは大きい。


メッシュポケットとファスナーポケット


内装の外側は上の方にオープンのメッシュポケットと、その下にファスナーポケットがある。

メッシュポケットは、モバイルバッテリーやUSBケーブルなど頻繁に取り出すものを入れて、下のファスナーポケットはティッシュや常備薬などを入れるのがいいかな。


44リットルで740グラムは軽い


Cabin Zeroの重さはカタログだと740グラムと書かれているが、10キロ単位の量りで実測730~740グラムだったので偽りなし。40リットルを以上カバンだと1キロを超えるものがザラなのでかなり軽いと思う。公式サイトを見ると760グラムと書かれていたので、新しいモデルでは760グラムになっているかも。


80サイズダンボールがスッポリ入る!


80サイズダンボールがスッポリ!

3辺の合計が80cmとなる80サイズの同人誌ダンボールを入れてみたらこのようにスッポリと入り、なおも隙間に物を収納できる。体力的に背負える重さであれば同人誌即売会への荷物運搬にも使えそう。


肩紐はちょっと心許無いかも



肩紐はこのようになっている。

ショルダーベルトを見るとクッションはあるけどやや心もとない感じで背負った際の通気性も考慮されていない。縫製はしっかりしてるけどなんとなく不安は残る。上記の10キロのダンボールを入れて持ってみたら、クッションは気休め程度でズッシリと肩にきたので、バックパック1つで飛び回る場合は多くのLCCで基準となる7キロくらいの荷物が限界じゃないかな。あと、横40cmは一般的な人の肩幅よりは狭いけど、人混みですれ違う際はぶつからないように気をつける必要があるかも。

上と横に持ち手があり、リュックサックの他、縦持ちと横持ちもできるので、なんちゃって3Wayバッグ?


カバンを紛失してもOKOBANで戻ってくる?


OKOBANに対応しており「PLEASE ACTIVATE」と書かれたシールを剥がすとIDが書かれている。

Okoban – The Global LOST & FOUND Solution
OKOBANは、名前や連絡先を登録しておくと、カバンを置き忘れてしまった時などに、遺失物を見つけた拾得者がUIDコードから連絡を取ることができる落し物発見連絡システムで、TASロックを開発したTRAVEL SENTRYのサービスのようで。

Cabin Zeroを買うまで存在そのものを知らなかったが、日本の交番制度は世界的に見るとすばらしいということで「お交番」で「OKOBAN」になったらしい。マジかよ。


10年保証らしいけど……



Cabin Zeroのタグ。

「10 Year Guarantee」と12か国語で書かれているのを見ると10年保証があるらしい。ただし、イギリスの会社だし販売店がネット通販だったりするとあってないようなものだと思った方がいいのかなあ。また、「FacebookでLikeすると25年保証」と公式サイトに書かれていて爆笑した。

内装のタグを見ると、ポリエステル100%で、アイロン、漂白剤、洗剤はNG。手洗いかつ陰干しのみのようで。


追記: 機内持込サイズが厳しいLCCはどうするのか


ヨーロッパのLCCはこのように押し込めればOK!

ヨーロッパのLCCは機内持込手荷物は10kgまでいけることが多いが、ライアンエアーは40×20×25cm、Wizz Airは40×30×20cmのように座席下に荷物を置く想定でサイズが厳しいエアラインもある。

その場合は荷物の量を調整して、空港に設置されているサイズを測るゲージに入れば問題ない。Cabin Zeroのサイズは55x40x20cmなのでオーバーしているが、スーツケースと違ってナップサックは形を変えることができるのが強みだ。

空港や現場担当者次第になるが、ヨーロッパのLCCではよほどオーバーしていなければまず機内持込手荷物の大きさを測られることはなく、測られてもゲージに入る大きさなら問題ないので、機内持込手荷物の追加料金を払うことなくLCCを利用することが可能だ。


追記: 4年使った際の耐久性


Cabin Zeroを4年間使ってみたところ、このカバンの問題点が明らかになった。

肩掛けの紐を縫い合わせている部分が衣服などに擦れて徐々にほつれてくる箇所がでてきた。

この程度であればまだ問題なく使えているが、近い将来に補修するか買い直すかは悩ましいところだ。


多くの旅でベストパートナーとなる


ドイター スパイダー 30との比較するとかなり大きい。

これまで910グラムで30リットルのDeuter Spider 30というバックパックを5年以上使ってきたけど、100ショップの三脚をそのまま入れてたせいか穴が開いてしまい、買い替え候補として選んだのがCabin Zeroだった。

Deuter Spider 30は背負っても疲労感が少なく非常に信頼性のあるよいカバンだったが、ガイドブックやノートPCなどを入れるとパンパンになってものが取り出し辛く思うことが多かった。海外のトイレやシャワーの個室はものを置く場所がないケースが多く、首から下げるカメラと併用するナショナルジオグラフィックのウエストバッグを30リットルのカバンに入れて1つにまとめるのは絶望的で、用を足す度に非常に苦労させられていた。実際に、レンズキャップを便器の中に落として大惨事になったこともあるが、容量にかなり余裕のあるCabinZeroでは、トイレや手荷物検査で一時的にカメラとウエストバッグを収納して荷物をまとめたり、お土産を突っ込むスペースも捻出できそう。

肩紐の快適性が気になっていたが、7キロ程度の荷物で日帰りした時は意外とまともで背負いやすかった(ただし片側の肩だけで持つのはきつい)。他の問題点は、一般的なリュックにはある外側左右のメッシュポケットがないことで、ペットボトルは100円ショップでも売ってるカラビナで吊るすかカバンに入れるしかない。

このカバンでジャングルを突き進む戦跡巡りはちょっと心もとない気がするので、登山などシビアなシーンが多い人はしかるべきカバンを選んだ方がよさそうだけど、LCCなど航空での移動が多くて都会や観光地がメインという大多数の人には大いに購入を検討していいんじゃないかと思う。10年も持つとは思えないけどメーカーが10年保証をうたうほどの自信があるなら5年くらいは持ってくれるといいなあ。

追記:
少し重くなったけどチェストストラップが増設されたリニューアルモデルが登場。
[キャビンゼロ] バックパック MILITARY STYLE 44L
CABIN ZEROはとにかく軽量! 旅行中に重いキャリーバッグを引きずることほど煩わしいことはありません。 背負いやすさはもちろん、上部とサイドに持ちやすいハンドルがついているので、快適に持ち運ぶこともできます。 施錠可能がダブルファスナー仕様 ファスナーは業界で最高のYKKを採用、施錠可能がダブルファスナー仕様です...

36リットルモデルも登場。
[キャビンゼロ] バックパック CZBIN ZEROの“Middle"の超軽量キャビン・トラベルバッグは、容量36リットルの“CLASSIC"キャビンのスモールタイプです。
旅行者からの要望に基づいて設計された『CABINZERO/キャビンゼロ』の軽量キャビンバッグ。こちらは『CLASSIC/クラシック』モデルのミドルスタイルバックパック。機内持ち込み対応の36L容量を備え、1~2泊程度の旅行に大活躍間違いなしです。世界最大手荷物捜査システム「OKOBAN」も付いています。

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