グレートサークルマッパーで作成した行程。
ANAのプラチナメンバーになると年会費を払い続ければ一生ANAの上級会員になれるスーパーフライヤーズカード(SFC)を作ることができる。かなり前になるがプラチナを目指して搭乗ポイントを稼ぐためにわざわざシンガポール経由で片道24時間かけてイギリスのロンドンまで行ってきた時の修行のお話を。
2011年11月、まだ羽田空港の新国際線ターミナルがオープンして1年の時期。
行程はこんな感じ。
ロンドンまでシンガポール経由で往路23時間40分、復路22時間15分とほとんど1日潰して移動。日本からヨーロッパの最短ルートは北極のあたりを通るが、南周りなので倍近くかかってしまう。
まず、深夜00:30羽田→06:55シンガポール(飛行7時間25分)
B777-300。
似たような時間にANAが飛ばしてるのにそこそこの搭乗率。
足元の右足部分が狭かった。
機内プログラムを見てみたらギャラガっぽいのが。
ゲームボーイカラーのゼルダまで入ってたけど最後までクリアできる人いるのだろうか。
夜食はクロワッサンにローストチキン添え。
ANAだと夜食はスナックらしいがシンガポール航空だと軽食が出てくる。
朝食は塩鮭などの和定食。
まずはシンガポールに到着。
チャンギ国際空港はさすが世界有数のハブ空港だけあって中はショッピングモールみたいな空間。すげえなシンガポール。
いかつい顔のモノレールが気になるけど乗り継ぎは2時間5分でそれほどあるわけではないので我慢。
有人カウンタで無線LANのパスをこんな感じで発行してもらうと4時間繋げる。
次はシンガポール09:00→ロンドン15:10(14時間10分)
今回の行程で最長となる搭乗時間でこれより長い時間は未だに乗ったことがない。
B777-300ER
USBポートやユニバーサルタイプの電源も完備。
朝食はbraised egg noodlesが何かわからなかったので、ハッシュドポテトにオムレツ、チキンソーセージ、トマトの方をチョイス。
隣がいなかったので3席独占して寝られた。
シンガポール航空はエコノミーでも歯ブラシくれるのがうれしいけど、スリッパ代わりに入ってる靴下が未だに慣れない。
日本から北回りでは見られない中央アジアか中東あたりの景色。
こんなところで降ろされたらあっという間に死んじゃいそう。
野菜とパスタのビーフグラーシュ。
昼食はインディアンフィッシュカレー、フライドチキンとタケノコのごま油炒め?の3種類から選べて、さすがエアライン満足度調査で1位を取ってるシンガポール航空だけのことはある。
インドを突っ切ってカスピ海をかすめながらヨーロッパへ向けて進行。
今度はアルプスの頂みたいなのが見える。
到着前にサンドが配られて3回も食事ができるとは思わなかった。
そういえば、シンガポール–ロンドン区間は日本人が珍しいのか客室乗務員のお姉さんに話しかけられ、「TOKIOがスキなのっ!」って言われたんだけど、TOKIOの曲ってJR東海の「AMBITIOUS JAPAN!」しか知らないんで返答にすげえ困った。
似たような経験として台湾の集集線でマンガのワンピースが好きだと現地の人から言われたが、まともに読んだことなくて声優さんがクリリンってことしか思い出せず焦った記憶が。海外の人の方が日本についてよく知ってるなあ。
ドーバー海峡を渡ってついにイギリスが見えてきた!
羽田から約24時間かけてロンドンに到着!
降下中は牧草地やテムズ川周辺のロンドンの街並みが広がって「おおおおおおおお!!!!」という感じで盛り上がったが、ヒースロー空港のお約束とも言える入国審査の長蛇の列の洗礼を受ける。結局抜けるのに1時間近くかかり、毎回ヒースローに来るたびにこんな世界最悪の空港には二度と来たくないと思う。
イギリスではちょうどTVアニメをやっていたFate/Zero・stay nightの舞台探訪やSIMフリーiPhoneを買ったり。
イギリスとフランスでの全行程を終了し、iPhone4Sの付加価値税VATの払い戻し申請をして出国。
ロンドン22:05→シンガポール18:45(飛行12時間40分)
復路は総2階建てのA380-800が!成田ロサンゼルス便に投入されるはずが東日本大震災で延期したので今回が初めての利用。
機内がクッソ広い!
ジャンボジェットことB747と同じ横3-4-3列の座席配置だがB747より広いらしくかなり余裕がある。残念なことに隣の隣に人がいて横になることはできなかったが快適に過ごすことができた。
当然電源やUSBポート付き。
シンガポールのチキンカレーにインゲン。
今回も3種類から選べて、他はタイ風豚の炒めもの?と揚げパンと魚のタラゴンクリーム?
機内プログラムの日本の映画を見てみたらマンガの実写化ばっかなんだけど、何これ。
・サービス世界一!シンガポール航空の機内エンターテイメントがちょっとおかしい
詳しくはこちらで。
間食のサンドイッチ。
到着前は、シーフードのかた焼きそばみたいなのか、ベーコン入りオムレツ、ボテト、トマト。
今回は客室乗務員のお兄ちゃんからどこから来たのか話しかけられ、「ジャパーン」とか「マイレージラン!」とか答えたら多分通じた。
再びチャンギ国際空港に戻ってきた!
今度はモノレールで隣のターミナルに移動してみた。
バタフライガーデンなどの施設を見て回りたかったけど今度もそれほどあるわけではないので早々に退散。
今思うと3時間5分はあったのでもうちょっと見ておけばよかったと後悔。
シンガポール21:50→羽田05:20(飛行6時間30分)
A330-300で隣に人がいなかったので2席で無理やり背中だけ横になって寝てみたり。
どの機材にもエコノミーに電源ついてるシンガポール航空すげえな。
牛肉の醤油風味炒め煮でもう1種類は魚ソテーだった。
そろそろ日本食が恋しくなるところでぽたぽた焼なんてのもあってなかなか。それにしても、機内食のソバってなんで高確率でピンクや緑色をしているのか?
食後のアイス。
羽田到着前はコンチネンタル・ブレックファストだが、ちゃんとトレイに載せられてくるのはさすがシンガポール航空。
そしてついに羽田に到着!
45時間55分で約2日間の修行の旅終了!
飛行時間だけでも40時間45分あったが、世界最高水準のシンガポール航空のサービスのお陰で長時間のフライトも快適にすごせ、体力的にも精神的にも那覇と宮古5往復より楽だったんじゃないかと。飯も日系航空会社と比較しても味は遜色ないし回数や種類を含めたトータルサービスでは比較するのが失礼なほどだと思う。
グレートサークルマッパーで作成。シンガポール経由は直行便の1.7倍ほど。
シンガポール航空の予約クラスEは2012年度以降は70%加算になってしまったが、2011年度までは100%加算だった。
羽田–シンガポールが3288マイル、シンガポール–ロンドン6765マイル。合計10053マイルで往復で20106マイル。36000キロとするともうちょっとで4万キロの地球一周分!上級会員になるためのプレミアムポイント(PP)は各区間400PP足されるので4×400足して21606PP。プラチナまで50000PP必要なところ、2011年度まではその2/5をヨーロッパ行って一回の行程で獲得するダイナミックなやり方ができたのだ。
運賃は105000円、サーチャージ58500円、空港税16760円で合計180260円。ユーロスターでパリにも寄ったので復路をパリ発にすればくそみそに高いヒースロー空港の空港税を払わずにすんでもっと安くすんだことに後になって気がついて後悔。21606/180260でPP効率は8.343円となり特別よくはないが、遠回りしたけど那覇宮古往復みたいに意味のないフライトをしなくてすむのと、長距離路線でA380の機内も体験できたので、年々ルートが潰されて厳しくなるANAプラチナSFC修行では今となってはなかなかよい選択肢だったのではないか。
Fate/Zeroでロンドン行きたい!ってところからスタートしてずいぶんと思い切ったが(けいおん!の映画もやってた時期だがそちらは興味がなかったので)、修行なんて思い切りが大事なので対策されて選択肢が減る前にやってしまうのが吉。