中華新幹線に乗ってみたら座席がすごすぎてヤバイ!
デカすぎる鉄道駅
成都東駅。
要塞みたいにデカい中国の鉄道駅に圧倒される。
Ctripでクレジットカード決済した切符を受け取りに窓口に並ぶ。
外国人は自動券売機で出せず、他の人民と一緒に有人窓口に並ぶ必要があるので時間に余裕を持って!
入口で切符とパスポートを見せて手荷物検査を突破。
Wi-Fiや電源完備。
内部も「ここは国際空港です!」って言われたら信じるくらい広いな。
出発15分前からホームへ入れるようになる。
中国の内陸部・成都から、世界遺産の楽山大仏、峨眉山へ向かう路線が近年開通したので観光ついでに利用してみることに。
ホームも天井広いなあ。
E2系ベースのCRH380A
新幹線「はやて」や「あさま」などに使われるE2系(はやてのE2系1000番台)をベースにしたCRH2を進化させたCRH380A。空気抵抗を減らすためにE2やCRH2より少し鼻が長いんだとか。
車両の愛称「和諧号」や「CRH」(China Railway High-speed)などのロゴも。チャイナハイスピードレールでCHRじゃないのかと思ったけど、CRHなのは「中国鉄路高速」だからか。しかし、これから乗る路線に高速鉄道車両が入ってるとは思わなかったので驚いた。
中国のはやてちゃんめっちゃ目つき悪い。
日本の新幹線から技術盗用して闇堕ちするとこうなるのね。
フルフラットの商務座(ビジネスクラス)
中華新幹線の商務座すごすぎる!
切符を買う時に商務座を選んだものの、この路線が高速鉄道の車両で運行されてるとは知らなかったのでめっちゃビビった!
入口に近い座席。各席には枕も。
部屋の奥で、車両の先頭または最後尾寄りの座席。
商務座は編成の先頭と最後尾に1室ずつあり、それぞれ5席しかないプレミアム空間。座席転換はできないのでどちらかの部屋が進行方向と逆向きになる。
足元もめっちゃ広い。
先頭または最後尾車両のため、天井が緩やかにカーブしている。
座席と窓の間は中途半端な隙間が。
荷物棚はないけど、荷物は前でも横でも好きなところに置いてね!というスタイルで、航空みたいに離着陸時は荷物をしまう必要もない。
商務座では使い捨てスリッパがもらえる。
そのまま持って行き、ホテルなどで使うと便利。
リクライニング形態。
中国らしい赤い革張りの座席は、思ったよりも滑りにくくてホールドしてくれ、JR九州の革張り車両みたいに揺れでケツが滑る心配もない。
フルフラット形態!
最大まで倒すと厳密には完全水平ではないものの、ここまで倒れればベッドとして問題なく使える。
寝台でない昼行列車で横になってこれだけの空間が専有できるなんて夢のようだ!
中途半端にリクライニングさせた状態。
水平に近い状態と比べると膝の部分がやや持ち上がっており、この状態で寝てみるとゆりかごにいるような気分を味わえる。
定刻7時半にゆっくりと走り出す。
肘掛けにディスプレイが収納されて車内案内などが流れる。
二つ折りのテーブル。
ノートPCにも十分なスペース。
成都らしいパンダのエチケット袋に車内サービスガイド。
CRH380Aは基本8両編成で一号車と八号車の端が商務座、一号車の半分が一等座、残りが二等座、五号車に売店がある。
座席の後ろにディスプレイがあるけど見ないよねえ。
読書灯として曲がるLEDライト。
窓側のオーディオボリューム。
リクライニングのコントローラ。エアラインみたいに客室乗務員を呼ぶボタンも。
ユニバーサル仕様の電源220V。
コートや帽子をかけるフックに脱出用ハンマー。
水のペットボトルとボックス。商務座は飲み物と食事のサービスがつく。
昼や夜は電子レンジで加熱した弁当が出てくるらしいが、朝の時間帯はおやつみたいな軽食のみ。
四川の成都積込はやはり辛いものが多いようで、右のものは少しかじって残し、左のお菓子だけ食べることにした。
デッキに客室乗務員によるギャレーブースとお湯のサーバー。
成都東から峨眉山は時速200kmまでの都市間高速鉄道。
徐々に田舎っぽくなってきた。中国内陸部はほとんど晴れない。
新幹線はやての連結と同じ?16両になるとCRH380ALと呼ぶらしい。
切符は峨眉山まで買ってあったが1つ手前の楽山駅で下車。ここからバスで楽山大仏へ。
翌日の峨眉山駅。
こちらの駅も立派でガンダムとか格納できそう。
手荷物検査を抜けて待合室へ。
ゆっくりと目つき悪い中華新幹線が入線してきた。
座席を予約する時に150元+手数料20元でクレジットカードへの請求が2751円。このすばらしい座席に1時間半くらい乗車して3000円切るのは安すぎる。
Ctripは20元の手数料がかかるが、ホテルに宿泊する場合は50元分のプロモーションコードが使えるので実質タダになる。
一等座(グリーン車)
グリーン車相当の一等座。
中国の一等座は値段が二等座とほとんど変わらないのが羨ましく、峨眉山から成都東駅まで利用した際はほぼ満席だった。
リクライニング状態。
フットレストは靴を脱いで使う想定でモケットが貼ってあるけど、人民だと靴のまま足を置いている人いそうなので躊躇。
端の席はフットレストなし。
新幹線E2系だとオットマンがあるらしいけど中華新幹線にそんなものはなかった。
可動式ピロー。
デッキ付近は天井付近にLEDでアナウンスが流れ、ディスプレイも設置されている。
通路の天井にディスプレイがあり、窓付近には赤いハンマーが設置されているのが日本とは違う。
二つ折りのテーブルは、ドリンクの穴が2つ空いているところもE2系と同じ。
前の座席の下にあるフタ付き電源は日本のAと、B、C、Oに対応し220V。
オーディオパネル。
大きい窓には上からブラインドもあり。
デッキからの入口。
お湯の出るサーバーと紙コップ。お茶やカップ麺などが食べられる。
一等座は78+20元で1715円だった。
機内誌が充実しすぎ
機内誌TRAINとサービスガイド。
車内案内誌で弁当の一覧。
フィギュア売ってるのかよ!しかも結講かわいい。
成都支社発行(?)のもので、成都、重慶、北京、広州の順に地下鉄のマップが掲載。
機内誌は分厚くしっかりとした作り。ほとんどが鉄道関連の旅記事になってて読めなくても雰囲気が伝わってくる。
かつてシンガポール国内にあったマレー鉄道で廃駅となったタンジョンパガー駅。
廃墟の駅を柵の外から見て廃線跡の遊歩道を歩いたことあるわ!
ビルマと昆明を結び日中戦争で未成線となったテン緬線(滇缅铁路)。
廃駅に未成線と特集がマニアック過ぎてめっちゃ惹かれる!鉄道の機内誌なのに海外の特集もあって充実しすぎ。広告もほとんどないので、JR東日本の機内誌トランヴェールがページ数も内容もペラペラに思えてくるよ!東海様も「時代の先端を行く雑誌」なんて置いてる場合じゃない!
ただし、日本みたいにご自由にお持ち帰りできないのが悔しい!売って!
ボンバルディアの車両ベースのCRH380DとCRH1Aの案内。
E2系ベースのCRH2Aで座席のモケットの模様が完全にE2系と同じ。
二等座(普通車)
普通車相当の二等座。
通路の天井にディスプレイがある以外は日本の新幹線とほとんど変わらない横3-2席の配置。座席の振り方もABC-DEという感じ。
最前列。
壁側にも車端にも電源はない。機内誌もない。
壁際が荷物置きになっていてスペースが広かったり、ディスプレイがあったり。
広告は世界遺産の楽山大仏。
デッキやトイレ
デッキはゴミ箱、紙コップお湯サーバー、洗面台、荷物棚などが並ぶ。
車内は全面禁煙で、東海・山陽・九州道新幹線にはある喫煙ルームは東北・北海道・北陸新幹線と同じく存在しない。駅トイレの禁煙マークの目の前で堂々と吸うなど、人民はどこでも構わずタバコ吸ってて、大陸はPM2.5の前に受動喫煙で死ぬわ!って感じなので本当にありがたい。
車いす対応の広いトイレ。
洋式トイレと中華和式。トイレットペーパーは流せないはず。
売店。
後ろで客室乗務員が弁当食べてて、客から見える位置で休むのが中華スタイル。この他、車内販売もある。
鉄道駅の入口に手荷物検査がある都合で、航空と同じで中国の鉄道は入口と出口が完全に別になっていて、相変わらず無駄に広い。
成都東駅に到着したCRH380A。
座席を比べて、中華新幹線の商務座が長距離ビジネスクラスとすると、JRのグランクラスはJAL/ANAの国内線ファースト/プレミアムクラスと同等という感じで、居住性は座面が水平になる中華新幹線の方が圧倒的に上。ただし、サービスはもちろん酒飲み放題のグランクラスの方が上。機内誌はJRは各社バラバラで作って置いているが、日系エアライン並のクオリティを誇る中国の方が段違いでよい。新幹線はやてちゃんグリーン車相当の一等座も日本の何分の一という値段で乗れるので、正規運賃でJRの新幹線グリーン車はもう乗れなくなる感じ。
中国の鉄道の切符やホテルの予約はTrip.comから可能。有人窓口でパスポートと予約番号を見せてチケットを引き換えばOK。
・中国内陸部の成都まで往復2万円!LCCより安い四川航空が意外とまとも
成都へは四川航空を利用した。JRは近年、「大人の休日倶楽部」など高齢者向け以外はお得な割引きっぷをどんどん廃止してコスパが悪くなってるので、往復2万円くらいで大陸まで飛んで破格の値段で商務座や寝台に乗って豪遊するのがオススメ。